115D053|第115回 歯科医師国家試験 過去問
基礎歯科医学病理・微生物・免疫
自家骨とβ-TCP でともに認められるのはどれか。 2つ選べ。
2つ選択
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正解: b・e
正答
b、e
この問題のポイント
骨移植材の性質である骨形成能、骨誘導能、骨伝導能を区別し、自家骨とβ-TCPの共通点を選びます。
解説
骨形成能は移植材に含まれる生きた骨形成細胞が新生骨を作る能力、骨誘導能は未分化細胞を骨芽細胞へ分化させる能力、骨伝導能は新生骨が伸びる足場となる能力です。
自家骨は三つの能力を備えます。一方、合成材料であるβ-TCPは生きた細胞や骨誘導性タンパク質を持ちませんが、多孔質構造が骨新生の足場となるため骨伝導能を持ちます。β-TCPは体内で吸収され、自家骨もリモデリングの過程で吸収・置換されるため、生体吸収性は共通します。
選択肢の確認
a.骨形成能
誤り。
自家骨は生きた骨芽細胞系細胞を含むため骨形成能があります。β-TCPは合成セラミックスで生きた骨形成細胞を含まず、骨形成能はありません。
b.骨伝導能
正しい。
自家骨もβ-TCPも、新生骨が表面や内部へ伸展するための足場として働きます。
c.骨誘導能
誤り。
自家骨には骨誘導に関与する因子がありますが、β-TCP自体には未分化細胞を骨芽細胞へ誘導する生物学的能力はありません。
d.免疫原性
誤り。
自家骨は本人由来であり、β-TCPは合成無機材料です。両者に共通して抗原特異的な免疫反応を起こす性質を認めるとはいえません。
e.生体吸収性
正しい。
自家骨は骨改造により吸収と新生を受け、β-TCPも体内で徐々に吸収され新生骨へ置換されます。
覚えるポイント
- 骨形成能は「細胞」、骨誘導能は「分化誘導」、骨伝導能は「足場」です。
- β-TCPの代表的性質は骨伝導能と生体吸収性です。
- 自家骨は骨形成能、骨誘導能、骨伝導能を備えます。