115A078|第115回 歯科医師国家試験 過去問
口腔内装置使用中の睡眠時無呼吸症患者のリコール時に歯科医師が行うのはどれ か。 3つ選べ。
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正解: a・b・d
正答
a、b、d
この問題のポイント
閉塞性睡眠時無呼吸症に対する口腔内装置の管理では、歯科医師が行う装置・顎口腔系の評価と、医師が行う睡眠呼吸障害の医学的評価を区別します。
解説
睡眠時無呼吸症に対する口腔内装置は、下顎を前方位に保持して上気道を拡大する装置です。継続使用により、顎関節痛、咀嚼筋痛、歯の移動、咬合変化、装置の破損・緩みなどが生じることがあります。
そのため歯科医師は、リコール時に顎関節と咀嚼筋の症状を診察し、咬合状態の変化を確認します。また、装置が歯列に適切に保持されているか、破損や変形がないか、維持力が低下していないかを評価し、必要に応じて調整します。
一方、無呼吸低呼吸指数の測定には睡眠検査が必要であり、治療効果の医学的判定や経鼻的持続陽圧呼吸療法の適応判断は、睡眠医療を担当する医師と連携して行います。
医科歯科連携のポイント
歯科医師は装置と顎口腔系を管理し、医師は睡眠検査による病態・治療効果とCPAP適応を評価します。
選択肢の確認
a.顎関節の診察
正しい。
下顎前方位の保持により顎関節痛、開口障害、関節雑音などが生じることがあるため、リコール時に確認します。
b.咬合状態の確認
正しい。
長期使用で歯の移動、overjet・overbiteの変化、臼歯部咬合の変化などが生じることがあるため、定期的な咬合診査が必要です。
c.無呼吸低呼吸指数の測定
誤り。
無呼吸低呼吸指数は睡眠検査から算出する医学的指標です。歯科診療室で口腔内装置のリコール時に歯科医師が単独で測定する項目ではなく、医療機関との連携が必要です。
d.口腔内装置の維持力の確認
正しい。
装置が緩いと治療位置を保持できず、脱落や誤飲の危険もあります。適合、維持力、破損、変形を確認します。
e.経鼻的持続陽圧呼吸療法適用の判断
誤り。
CPAPの適応は、睡眠検査結果、重症度、全身状態などを踏まえて医師が判断します。歯科医師は必要な情報を共有し連携します。
覚えるポイント
- 歯科医師は顎関節、咬合、装置の適合・維持を確認します。
- AHIの評価とCPAP適応判断は医科の睡眠診療と連携します。
- 口腔内装置は装着して終わりではなく、長期的な副作用管理が必要です。