115A001第115回 歯科医師国家試験 過去問

基礎歯科医学病理・微生物・免疫

ウイルス感染症の初回感染で最初に誘導されるのはどれか。 1つ選べ。

解答・解説を見る

正解: e

正答

e

この問題のポイント

この問題では、初めて抗原に接したときの一次免疫応答と、免疫グロブリンの産生順序が問われています。

解説

ウイルスに初めて感染すると、抗原を認識したナイーブB細胞が活性化され、形質細胞へ分化して抗体を産生します。この一次免疫応答で最初に増加する代表的な免疫グロブリンはIgMです。

その後、B細胞はヘルパーT細胞からの刺激などを受けてクラススイッチを起こし、IgG、IgA、IgEなどを産生するようになります。再感染時の二次免疫応答では、記憶B細胞により主としてIgGが速やかに増加します。

ひっかけポイント
感染直後には自然免疫が先に働きますが、選択肢はすべて免疫グロブリンです。抗体クラスの中で最初に誘導されるものを選びます。

選択肢の確認

a.IgA
誤り。
IgAは唾液、涙、母乳、気道・消化管分泌液などで粘膜免疫を担いますが、一次免疫応答で最初に産生される代表的な抗体ではありません。

b.IgD
誤り。
IgDは主にナイーブB細胞の表面にIgMとともに発現し、B細胞受容体として抗原認識に関与します。血中で大量に産生される最初の抗体ではありません。

c.IgE
誤り。
IgEはI型アレルギーや寄生虫に対する防御に関与します。一次免疫応答の初期に最初に増加する抗体ではありません。

d.IgG
誤り。
IgGは血清中で最も多く、二次免疫応答で速やかに増加する重要な抗体です。しかし、初回感染で最初に誘導されるのはIgMです。

e.IgM
正しい。
初回感染に対する一次免疫応答では、まずIgMが産生されます。その後、クラススイッチによってIgGなどの産生が増加します。

覚えるポイント

  • 一次免疫応答で最初に増加する抗体はIgMです。
  • 二次免疫応答では記憶B細胞によりIgGが速やかに増加します。
  • IgAは粘膜免疫、IgEはI型アレルギー、IgDはナイーブB細胞表面と整理します。

関連問題

116D090115A002
学習アプリでこの問題を解く(記録・メモ・カード化)