39AM35第39回 臨床工学技士国家試験 過去問

病理・臨床医学救急・集中治療・周術期心停止/AED・SOFA・脳死・FAST・術前評価

除細動器について正しいのはどれか。 a.成人の体内直接通電は 20〜60 J で行う。 b.点検に用いる負荷抵抗は標準的に 5 Ω とされている。 c.電極を皮膚に強く押し付けると熱傷が生じる。 d.除細動効果は通電エネルギーに依存する。 e.オートショック AED にはショックボタンがない。

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正解: 3

正答

3

この問題のポイント

この問題では、除細動器の通電エネルギー、点検、電極接触、AED の構造について問われています。

正しい小項目は、a.成人の体内直接通電は 20〜60 J で行う、d.除細動効果は通電エネルギーに依存する、e.オートショック AED にはショックボタンがないです。

したがって、正答は 3 です。

解説

除細動器は、心室細動や無脈性心室頻拍などに対して、心筋に短時間の電気エネルギーを加え、無秩序な興奮をリセットする装置です。

除細動を理解するときは、次の点を整理します。

  • 体外式除細動か、体内直接通電か
  • 単相性波形か、二相性波形か
  • 設定エネルギーと実際の通電エネルギー
  • 患者インピーダンス
  • 電極の接触状態
  • 同期通電か非同期通電か
  • AED の操作方式

a.成人の体内直接通電は 20〜60 J で行う。

体内直接通電では、開胸下などで心臓に直接電極を当てて通電します。胸壁を介する体外式除細動よりもインピーダンスが小さいため、必要なエネルギーは低くなります。成人では 20〜60 J 程度で行うため、正しい記述です。

b.点検に用いる負荷抵抗は標準的に 5 Ω とされている。

これは誤りです。除細動器の点検では、患者の胸郭インピーダンスを模擬するため、標準的には 50 Ω 程度の負荷抵抗を用います。5 Ω は小さすぎます。

c.電極を皮膚に強く押し付けると熱傷が生じる。

これは誤りです。体外式除細動では、電極と皮膚の接触を良くし、接触抵抗を下げることが重要です。接触が不十分な場合、電流が狭い範囲に集中し、熱傷の原因になります。適切な圧着、パッド密着、ゲルの使用により熱傷リスクを下げます。

d.除細動効果は通電エネルギーに依存する。

正しい記述です。除細動効果は、心筋に十分な電流が流れるかどうかに関係します。通電エネルギー、波形、電極位置、患者インピーダンスなどが影響しますが、通電エネルギーは重要な要素です。

e.オートショック AED にはショックボタンがない。

正しい記述です。オートショック AED は、除細動が必要と判断した場合に音声や表示で警告した後、自動的にショックを行います。そのため、従来型 AED のようなショックボタンはありません。

安全管理上のポイント
除細動器では、出力点検、バッテリー確認、電極パッド期限、同期通電の動作確認、記録紙やアラームの確認が重要です。通電時は患者、ベッド、輸液ライン、周囲の医療者に触れていないことを声出し確認します。

選択肢の確認

1.誤り。
選択肢1は a、b、c の組合せです。aは正しいですが、bは負荷抵抗が 5 Ω としている点が誤りです。また、cは電極を適切に密着させることが熱傷予防につながるため誤りです。

2.誤り。
選択肢2は a、b、e の組合せです。aとeは正しいですが、bが誤りです。点検用の負荷抵抗は標準的に 5 Ω ではなく、50 Ω 程度を用います。

3.正しい。
選択肢3は a、d、e の組合せです。成人の体内直接通電は 20〜60 J 程度で行い、除細動効果は通電エネルギーに依存します。また、オートショック AED にはショックボタンがありません。

4.誤り。
選択肢4は b、c、d の組合せです。dは正しいですが、bとcが誤りです。負荷抵抗は 5 Ω ではなく、電極の適切な密着は熱傷予防に重要です。

5.誤り。
選択肢5は c、d、e の組合せです。dとeは正しいですが、cが誤りです。電極を適切に皮膚へ密着させることは、接触抵抗を下げて熱傷リスクを減らします。

覚えるポイント

  • 体内直接通電は体外式より低いエネルギーで行います。
  • 成人の体内直接通電は 20〜60 J が目安です。
  • 除細動器の点検用負荷抵抗は標準的に 50 Ω 程度です。
  • 電極接触が悪いと熱傷リスクが上がります。
  • 除細動効果は、通電エネルギー、波形、電極位置、患者インピーダンスに影響されます。
  • オートショック AED にはショックボタンがありません。

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