39AM34|第39回 臨床工学技士国家試験 過去問
電気メスの熱傷対策でないのはどれか。
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正解: 5
正答
5
この問題のポイント
この問題では、電気メスによる熱傷対策に関係するモニタかどうかを判定します。
電気メスの熱傷は、主に高周波電流の集中や対極板の接触不良、対極板コードの断線、意図しない高周波分流などで起こります。
この問題は「熱傷対策でないもの」を選ぶため、正答は 5 です。
解説
電気メスは、高周波電流を利用して組織を切開・凝固する治療機器です。
モノポーラ電気メスでは、アクティブ電極から患者体内へ高周波電流が流れ、対極板を通って装置へ戻ります。対極板は広い面積で患者に接触し、電流密度を下げることで熱傷を防ぎます。
熱傷の主な原因は次の通りです。
- 対極板の接触面積不足
- 対極板の貼付不良
- 対極板コードの断線
- 高周波電流が意図しない経路へ分流すること
- 金属部や他の電極への接触
- 皮膚の湿潤や消毒薬の残留
- コード配置や患者体位による電流集中
そのため、電気メスには熱傷を防ぐためのさまざまな監視機能があります。
高周波分流モニタは、高周波電流が本来の経路以外へ流れる危険を監視します。
対極板接触モニタは、対極板と皮膚の接触状態を監視し、接触不良による電流集中を防ぎます。
患者回路連続性モニタや対極板コード断線モニタは、患者回路や対極板コードが正常に接続されているかを確認し、戻り電流の経路異常を防ぐために重要です。
一方、商用交流漏れ電流モニタは、50 Hz または 60 Hz の商用交流に関連する漏れ電流を監視する考え方です。これは電撃防止や電気安全管理に関係しますが、電気メスの高周波電流による熱傷対策とは目的が異なります。
ひっかけポイント
電気メスの熱傷対策では、「高周波電流の戻り道」と「対極板の接触状態」を先に確認します。商用交流漏れ電流は電気安全の重要項目ですが、高周波熱傷対策そのものではありません。
選択肢の確認
1.熱傷対策として該当します。
高周波分流モニタは、高周波電流が意図しない経路へ流れることを監視します。分流による局所的な電流集中は熱傷につながるため、熱傷対策に関係します。
2.熱傷対策として該当します。
対極板接触モニタは、対極板と患者皮膚の接触状態を監視します。接触不良があると電流密度が上がり、対極板部位の熱傷が起こりやすくなります。
3.熱傷対策として該当します。
患者回路連続性モニタは、患者回路が連続しているかを確認するための監視です。回路の不良や接続異常は、戻り電流の経路異常や熱傷リスクにつながります。
4.熱傷対策として該当します。
対極板コード断線モニタは、対極板コードの断線を検出します。対極板への戻り経路が障害されると、意図しない部位へ電流が集中し、熱傷の原因になります。
5.正答。熱傷対策ではありません。
商用交流漏れ電流モニタは、商用交流に関連する漏れ電流の監視であり、電撃防止の考え方に関係します。電気メスの高周波電流による熱傷対策としては扱いません。
覚えるポイント
- 電気メスの熱傷は、高周波電流の集中で起こります。
- 対極板は電流密度を下げるために広く密着させます。
- 対極板接触不良は熱傷の重要な原因です。
- 高周波分流や対極板コード断線も熱傷リスクになります。
- 商用交流漏れ電流は電撃対策であり、高周波熱傷対策とは区別します。