38PM65|第38回 臨床工学技士国家試験 過去問
COPD患者の在宅NPPVについて正しいのはどれか。 a.夜間は酸素吸入療法を用いることが多い。 b.排痰の多い症例でも安全に使用できる。 c.TPPVに比べて患者への侵襲は大きい。 d.TPPVよりも使用症例が多い。 e.換気補助による呼吸筋の負担を軽減できる。
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正解: 5
正答
5
この問題のポイント
この問題では、COPD患者に対する在宅NPPVの特徴が問われています。
小項目の正誤は次のように整理します。
- a:誤り
- b:誤り
- c:誤り
- d:正しい
- e:正しい
したがって、d、eを含む選択肢5が正答です。
解説
NPPVはNon-invasive Positive Pressure Ventilationの略で、非侵襲的陽圧換気を意味します。
気管挿管や気管切開を行わず、鼻マスクや口鼻マスクなどを用いて換気補助を行います。COPD患者では、慢性呼吸不全やCO2貯留が問題となる症例で、呼吸筋の負担軽減や換気補助を目的に用いられます。
TPPVは気管切開下陽圧換気です。気管切開を必要とするため侵襲が大きく、気道管理や感染管理もより複雑になります。NPPVはTPPVより侵襲が小さく、在宅で使用される症例も多いです。
在宅NPPVでは、特に睡眠中の低換気やCO2貯留を補助する目的で夜間を中心に使用することがあります。ただし、aは「夜間は酸素吸入療法を用いることが多い」としており、NPPVによる換気補助そのものの説明ではありません。酸素療法は低酸素血症に対して併用されることはありますが、換気補助とは目的が異なります。
排痰が多い症例では、マスク換気中に分泌物貯留、誤嚥、気道閉塞の危険があり、安全に使用できるとは限りません。排痰困難や意識障害がある場合はNPPVの適応に注意が必要です。
呼吸療法でのポイント
NPPVは「非侵襲的」「マスクで換気補助」「呼吸筋負担を軽減」「CO2貯留の改善」がキーワードです。酸素投与だけでは換気補助にはなりません。
臨床工学技士としての注意点
在宅NPPVでは、マスクフィット、リーク、回路、加温加湿、アラーム、バックアップ電源、患者・家族への指導が重要です。CO2貯留がある患者では、酸素投与だけに頼らず換気状態を評価します。
選択肢の確認
1.誤り。
選択肢1はa、bの組合せです。aはNPPVそのものの説明として不適切で、bも誤りです。排痰の多い症例では分泌物管理に注意が必要です。
2.誤り。
選択肢2はa、eの組合せです。eは正しいですが、aが誤りです。在宅NPPVは酸素吸入療法そのものではなく、換気補助を行う治療です。
3.誤り。
選択肢3はb、cの組合せです。排痰の多い症例では安全とは限らず、NPPVはTPPVより侵襲が小さいため、どちらも誤りです。
4.誤り。
選択肢4はc、dの組合せです。dは正しいですが、cが誤りです。NPPVはTPPVに比べて患者への侵襲が小さいです。
5.正しい。
選択肢5はd、eの組合せです。在宅NPPVはTPPVより使用症例が多く、換気補助により呼吸筋の負担を軽減できます。
覚えるポイント
- NPPVは非侵襲的陽圧換気です。
- 気管挿管や気管切開を行わず、マスクで換気補助します。
- TPPVより侵襲が小さいです。
- COPDでは呼吸筋負担軽減やCO2貯留改善を目的に用いられます。
- 排痰が多い症例では、分泌物管理と適応判断に注意します。