37AM65|第37回 臨床工学技士国家試験 過去問
呼気終末陽圧(PEEP)を上昇させた影響について正しいのはどれか。
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正解: 2
正答
2
この問題のポイント
この問題では、人工呼吸管理で重要な呼気終末陽圧、PEEPを上昇させたときの影響が問われています。
PEEPは、呼気の最後にも気道内に陽圧を残す設定です。肺胞虚脱を防ぎ、酸素化を改善する一方で、過度に上げると圧損傷、気胸、循環抑制のリスクがあります。
解説
PEEPを上げると、呼気終末にも肺胞が開いた状態を保ちやすくなります。
その結果、次のような効果が期待されます。
- 肺胞虚脱の防止
- 機能的残気量の増加
- 肺内シャントの減少
- 酸素化の改善
一方で、PEEPを過度に上げると胸腔内圧が上昇します。肺胞が過伸展し、肺胞破裂や気胸などの圧損傷、barotraumaを起こすことがあります。
また、胸腔内圧上昇により静脈還流が低下し、心拍出量が減少することがあります。頭蓋内圧についても、胸腔内圧上昇による静脈還流障害を介して上昇する可能性があり、低下すると単純にはいえません。
呼吸療法での注意点
PEEPは酸素化を改善するために有用ですが、上げれば上げるほどよい設定ではありません。SpO₂、PaO₂、血圧、心拍出量、気道内圧、肺コンプライアンス、気胸の有無を総合的に確認します。
選択肢の確認
1.誤り。
PEEPを適切に上げると、虚脱していた肺胞が開きやすくなり、肺内シャント率は一般に減少します。増加するという記述は不適切です。
2.正しい。
PEEPを上昇させると肺胞内圧が高まり、肺胞過伸展や肺胞破裂を起こすことがあります。その結果、気胸のリスクがあります。
3.誤り。
PEEP上昇により胸腔内圧が上昇すると、静脈還流が低下し、心拍出量はむしろ減少しやすくなります。
4.誤り。
PEEP上昇により胸腔内圧が上がると、頭蓋内からの静脈還流が妨げられ、頭蓋内圧が上昇することがあります。低下するとはいえません。
5.誤り。
PEEPは呼気終末にも肺胞を開いた状態に保つため、機能的残気量は減少ではなく増加しやすくなります。
覚えるポイント
- PEEPは呼気終末に陽圧を残す設定です。
- PEEP上昇により、肺胞虚脱を防ぎ、酸素化が改善します。
- PEEP上昇により、機能的残気量は増加します。
- 過度のPEEPでは、気胸や圧損傷に注意します。
- PEEP上昇では、静脈還流低下により心拍出量が低下することがあります。