37AM66|第37回 臨床工学技士国家試験 過去問
人工鼻について正しいのはどれか。
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正解: 3
正答
3
この問題のポイント
この問題では、人工呼吸器回路で用いられる人工鼻、HMEの特徴が問われています。
人工鼻は、患者の呼気中に含まれる熱と水分を保持し、次の吸気時にそれを戻す受動的な加温加湿器です。加温加湿器を用いる場合に比べ、呼吸回路をシンプルにできます。
解説
気管挿管や気管切開では、上気道が本来行っている加温・加湿機能が低下します。そのため、人工呼吸中には吸気ガスの加温加湿が必要です。
人工鼻は、呼気中の熱と水分を内部のフィルタや媒体に保持し、次の吸気時に再利用します。
人工鼻の利点は次のとおりです。
- 電源が不要
- 水の補充が不要
- 回路がシンプルになる
- 結露が少ない
- 搬送時にも使いやすい
一方で、人工鼻には死腔と抵抗が加わります。また、喀痰が多い患者では目詰まりしやすく、換気不良や気道抵抗上昇の原因になります。
人工鼻は加温加湿器と併用しません。併用すると過剰な水分で人工鼻が濡れ、抵抗上昇や閉塞につながる危険があります。
呼吸療法での注意点
人工鼻使用中は、喀痰による閉塞、気道抵抗上昇、換気量低下、CO₂貯留に注意します。患者の分泌物が多い場合は、加温加湿器への変更を検討します。
選択肢の確認
1.誤り。
人工鼻を装着すると、器具の内部容量が加わるため、死腔は減少ではなく増加します。小児や低換気の患者では特に注意が必要です。
2.誤り。
喀痰が多い症例では、人工鼻が目詰まりしやすくなります。換気不良や気道抵抗上昇につながるため、使用には適しません。
3.正しい。
人工鼻は電源や水の補充が不要で、加温加湿器を使用する場合に比べて呼吸回路がシンプルになります。
4.誤り。
人工鼻は加温加湿器と併用しません。加温加湿器と併用すると人工鼻が過湿潤となり、抵抗上昇や閉塞の原因になります。
5.誤り。
気道粘膜熱傷に注意するのは、主に加温加湿器の温度管理不良などで問題になります。人工鼻は能動的に加熱する装置ではありません。
覚えるポイント
- 人工鼻は呼気の熱と水分を再利用する器具です。
- 人工鼻を使うと、呼吸回路はシンプルになります。
- 人工鼻では死腔と抵抗が増加します。
- 喀痰が多い症例では、人工鼻の閉塞に注意します。
- 人工鼻と加温加湿器は併用しません。