38PM51|第38回 臨床工学技士国家試験 過去問
図の回路でV_oが10 VになるV_i[V]はどれか。 ただし、Aは理想演算増幅器とする。

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正解: 3
正答
3
この問題のポイント
この問題では、理想演算増幅器の基本性質を使って、出力電圧が10 Vになる入力電圧V_iを求めます。
理想演算増幅器で負帰還がかかっているときは、次の2つを使います。
- 入力端子には電流が流れない
- 反転入力端子と非反転入力端子の電位は等しい
つまり、
- V_- = V_+
として計算できます。
解説
まず、図の下側の非反転入力端子「+」に注目します。
V_iは、1 kΩと10 kΩの分圧回路に加わっています。非反転入力端子には電流が流れないため、1 kΩと10 kΩだけで分圧を考えます。
非反転入力端子の電圧をV_+とすると、
- V_+ = 10 kΩ / (1 kΩ + 10 kΩ) × V_i
- V_+ = 10 / 11 × V_i
理想演算増幅器で負帰還がかかっているため、
- V_- = V_+
- V_- = 10 / 11 × V_i
次に、反転入力端子「−」側の節点で考えます。
反転入力端子には電流が流れないため、2 V側の1 kΩに流れる電流と、出力側の10 kΩに流れる電流の関係から節点方程式を立てます。
反転入力端子の電圧をV_-とすると、
- (V_- - 2) / 1 kΩ + (V_- - V_o) / 10 kΩ = 0
両辺に10 kΩを掛けると、
- 10(V_- - 2) + (V_- - V_o) = 0
- 10V_- - 20 + V_- - V_o = 0
- 11V_- - 20 - V_o = 0
したがって、
- V_o = 11V_- - 20
ここに、
- V_- = 10 / 11 × V_i
を代入します。
- V_o = 11 × (10 / 11 × V_i) - 20
- V_o = 10V_i - 20
問題では、
- V_o = 10 V
なので、
- 10 = 10V_i - 20
- 10V_i = 30
- V_i = 3 V
よって、V_iは3 Vです。
図で見るポイント
下側の1 kΩと10 kΩは、V_iを分圧して非反転入力端子に加えています。上側は2 V入力と出力V_oが、1 kΩと10 kΩを介して反転入力端子につながっています。
ひっかけポイント
反転入力端子と非反転入力端子は、短絡されているわけではありません。理想演算増幅器に負帰還がかかっているため、電位が等しいとして扱います。これを仮想短絡といいます。
選択肢の確認
1.誤り。
V_i = 1 Vとすると、V_o = 10 × 1 - 20 = -10 Vとなり、10 Vにはなりません。
2.誤り。
V_i = 2 Vとすると、V_o = 10 × 2 - 20 = 0 Vとなり、10 Vにはなりません。
3.正しい。
V_i = 3 Vとすると、V_o = 10 × 3 - 20 = 10 Vとなります。
4.誤り。
V_i = 4 Vとすると、V_o = 10 × 4 - 20 = 20 Vとなり、大きすぎます。
5.誤り。
V_i = 5 Vとすると、V_o = 10 × 5 - 20 = 30 Vとなり、大きすぎます。
覚えるポイント
- 理想演算増幅器では、入力端子に電流は流れません。
- 負帰還がある理想演算増幅器では、**V_- = V_+**として扱えます。
- 1 kΩと10 kΩの分圧では、10 kΩ側の電圧は 10 / 11 × 入力電圧 です。
- この回路では、出力は V_o = 10V_i - 20 と表せます。
- V_o = 10 Vなら、V_i = 3 Vです。