38PM50第38回 臨床工学技士国家試験 過去問

電気電子工学直流・交流回路RLC回路・時定数・フィルタ・インピーダンス

図1の回路の入出力波形が図2であった。抵抗の大きさR[kΩ]に最も近いのはどれか。

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正解: 3

正答

3

この問題のポイント

この問題では、RC回路の過渡応答から抵抗Rを求めます。

図1は、入力側からキャパシタが直列に入り、出力側で抵抗Rが接地側に接続されている回路です。これは、ステップ状の入力に対して出力が指数関数的に減衰する回路として考えます。

図2では、出力波形が

  • 2.0 V から
  • 0.74 V まで
  • 0.01 s の間に減衰

しています。

この 0.74 V は 2.0 V の約 1/e に相当するため、0.01 s が時定数 RC です。

解説

RC回路の過渡応答では、電圧が指数関数的に変化します。

キャパシタと抵抗からなる回路の時定数は、次の式で表されます。

  • τ = R C

図1では、キャパシタの容量は

  • C = 1 μF

です。

図2の出力波形を見ると、入力が立ち上がった直後に出力電圧は 2.0 V となり、その後指数関数的に減少しています。

RC回路の指数減衰では、時刻 t における出力電圧は次のように表されます。

  • Vout = V0 × e^(-t/RC)

時定数 τ = RC が経過すると、

  • Vout = V0 × e^-1
  • Vout ≒ 0.37 × V0

となります。

ここで、図では

  • V0 = 2.0 V
  • 0.37 × 2.0 V ≒ 0.74 V

です。

つまり、出力が 2.0 V から 0.74 V まで下がる時間は、ちょうど1時定数に相当します。

図ではその時間が 0.01 s と示されているので、

  • τ = RC = 0.01 s

となります。

次に、CをFに変換します。

  • C = 1 μF
  • C = 1 × 10^-6 F

したがって、

  • R = τ / C
  • R = 0.01 / 1 × 10^-6
  • R = 10000 Ω
  • R = 10 kΩ

よって、抵抗Rは10 kΩです。

図で見るポイント
出力波形の「2.0 V」と「0.74 V」に注目します。0.74 V は 2.0 V の約37%であり、これは指数減衰で1時定数が経過した値です。

ひっかけポイント
0.01 s は入力パルスの幅として示されていますが、同時に出力が 2.0 V から 0.74 V へ減衰する時間でもあります。この時間を時定数 τ として使います。

選択肢の確認

1.誤り。
1 kΩでは、RC = 1 kΩ × 1 μF = 0.001 s となり、図の 0.01 s より小さすぎます。

2.誤り。
3.7 kΩでは、時定数は約0.0037 sです。図の減衰時間 0.01 s には一致しません。

3.正しい。
10 kΩでは、RC = 10 kΩ × 1 μF = 0.01 s となります。図の 2.0 V から 0.74 V への減衰時間と一致します。

4.誤り。
37 kΩでは、時定数は約0.037 sとなり、図の 0.01 s より大きすぎます。

5.誤り。
100 kΩでは、時定数は0.1 sとなり、図の減衰よりかなり遅くなります。

覚えるポイント

  • RC回路の時定数は τ = RC です。
  • 指数減衰では、1時定数後に電圧は初期値の約37%になります。
  • 2.0 V の37%は約0.74 Vです。
  • 1 μF = 1 × 10^-6 Fです。
  • τ = 0.01 s、C = 1 μF なら、R = 10 kΩです。

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