38AM90|第38回 臨床工学技士国家試験 過去問
医療機器とその材料との組合せで正しいのはどれか。
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正解: 3
正答
3
この問題のポイント
この問題では、医療機器と使用される代表的な医用材料の組合せが問われています。
正しい組合せは、ガイドワイヤ - ニッケル・チタン合金です。
ニッケル・チタン合金は、形状記憶性や超弾性を示す材料として知られ、血管内治療で用いられるガイドワイヤやステントなどに利用されます。
解説
医療機器では、使用目的に応じて材料が選ばれます。
材料選択で重要になる性質は次のとおりです。
- 機械的強度
- 柔軟性
- 弾性
- 耐摩耗性
- 耐腐食性
- 生体適合性
- 血液適合性
- 滅菌への耐性
各選択肢を代表的な材料と結びつけて整理します。
人工弁弁葉では、機械弁では主に熱分解炭素、パイロリティックカーボンが用いられます。
生体弁では、ウシ心膜やブタ大動脈弁などの生体由来材料が用いられます。
ステンレス鋼は金属材料として医療機器に用いられますが、人工弁弁葉の代表材料ではありません。
人工肺用ガス交換膜では、酸素と二酸化炭素を効率よく交換できる膜材料が必要です。
代表的にはポリプロピレンやポリメチルペンテン、シリコーン系膜などが用いられます。
ポリスルフォンは血液透析膜などで重要な材料です。
ガイドワイヤには、柔軟性、復元性、トルク伝達性、耐キンク性が求められます。
ニッケル・チタン合金は超弾性を示すため、曲がりくねった血管内でも変形に耐えやすく、ガイドワイヤ材料として適しています。
人工歯根、歯科インプラントでは、骨との結合性や生体適合性が重要です。
代表的にはチタンやチタン合金が用いられます。高密度ポリエチレンは人工歯根の代表材料ではありません。
血液透析膜では、尿毒素や水分を除去するための透過性と生体適合性が必要です。
代表的にはポリスルフォン、ポリエーテルスルフォン、ポリメチルメタクリレート、セルロース系膜などが用いられます。
ポリジメチルシロキサンはシリコーン系材料であり、血液透析膜の代表材料としては扱いません。
ひっかけポイント
ポリスルフォンは人工肺用ガス交換膜ではなく、主に血液透析膜でよく問われます。
ニッケル・チタン合金は、超弾性を活かしてガイドワイヤやステントに用いられます。
医用材料での注意点
医療機器の材料は、単に強いだけでは不十分です。患者組織や血液に接触するため、機械的特性に加えて生体適合性、血液適合性、耐久性、滅菌耐性を総合的に考えます。
選択肢の確認
1.誤り。
人工弁弁葉の代表材料は、機械弁では熱分解炭素、パイロリティックカーボンです。生体弁では生体由来材料が用いられます。ステンレス鋼は人工弁弁葉の代表材料ではありません。
2.誤り。
人工肺用ガス交換膜には、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、シリコーン系膜などが用いられます。ポリスルフォンは血液透析膜で重要な材料です。
3.正しい。
ガイドワイヤには、ニッケル・チタン合金が用いられます。ニッケル・チタン合金は、超弾性や形状記憶性を示し、血管内での追従性や耐キンク性に優れます。
4.誤り。
人工歯根の代表材料は、チタンやチタン合金です。高密度ポリエチレンは人工歯根の代表材料ではありません。
5.誤り。
血液透析膜の代表材料には、ポリスルフォン、ポリエーテルスルフォン、セルロース系膜などがあります。ポリジメチルシロキサンは血液透析膜の代表材料としては不適切です。
覚えるポイント
- ガイドワイヤ - ニッケル・チタン合金は正しい組合せです。
- ニッケル・チタン合金は、超弾性と形状記憶性が特徴です。
- 人工弁弁葉では、機械弁に熱分解炭素が用いられます。
- 人工歯根では、主にチタン、チタン合金が用いられます。
- 血液透析膜では、ポリスルフォンなどが代表的です。