38AM49第38回 臨床工学技士国家試験 過去問

電気電子工学直流・交流回路RLC回路・時定数・フィルタ・インピーダンス

図 3 の回路を流れる電流 I[A]はどれか。 ただし、図 1 の起電力 EA と図 3 の起電力 EA は等しく、図 2 の起電力 EB と図 3 の起電力 EB は等しいとする。

38AM49の問題画像
解答・解説を見る

正解: 1

正答

1

この問題のポイント

この問題では、重ね合わせの理を用いて、図3の中央の 2 Ω 抵抗を流れる電流 I を求めます。

図1は起電力 EA だけがある場合、図2は起電力 EB だけがある場合として考えられます。
図3では EA と EB が同時に働くため、中央の 2 Ω 抵抗を流れる電流は、図1による電流と図2による電流を足し合わせます。

図で見るポイント
図3の I は、中央の 2 Ω 抵抗を上から下へ流れる電流として示されています。図1と図2から、中央の 2 Ω 抵抗に流れる電流の寄与をそれぞれ求め、同じ向きなら加算します。

解説

この回路は、抵抗と直流電源だけで構成された線形回路です。
そのため、重ね合わせの理を使うことができます。

重ね合わせの理では、複数の電源がある回路について、

  • 1つの電源だけを残す
  • 他の電圧源は 0 V、つまり短絡として扱う
  • 各場合の電流や電圧を求める
  • 最後に足し合わせる

という手順で考えます。


まず、図1を考えます。

図1では、左側の EA によって、上側の導線を左から中央へ 1 A 流れています。
この 1 A は、中央の 2 Ω 抵抗と右側の 1 Ω 抵抗に分かれて下向きに流れます。

上側節点の電位を V1 とすると、

  • 中央 2 Ω を流れる電流 = V1 / 2
  • 右側 1 Ω を流れる電流 = V1 / 1

この2つの合計が 1 A です。

  • V1 / 2 + V1 / 1 = 1
  • 3V1 / 2 = 1
  • V1 = 2/3 V

したがって、中央の 2 Ω 抵抗を流れる電流は、

  • I1 = V1 / 2
  • I1 = (2/3) / 2
  • I1 = 1/3 A

図1による中央抵抗の電流は、下向きに 1/3 Aです。


次に、図2を考えます。

図2では、右側の EB によって、上側の導線を右から中央へ 2 A 流れています。
この 2 A は、左側の 2 Ω 抵抗と中央の 2 Ω 抵抗に分かれて下向きに流れます。

上側節点の電位を V2 とすると、

  • 左側 2 Ω を流れる電流 = V2 / 2
  • 中央 2 Ω を流れる電流 = V2 / 2

この2つの合計が 2 A です。

  • V2 / 2 + V2 / 2 = 2
  • V2 = 2 V

したがって、中央の 2 Ω 抵抗を流れる電流は、

  • I2 = V2 / 2
  • I2 = 2 / 2
  • I2 = 1 A

図2による中央抵抗の電流は、下向きに 1 Aです。


図3では、EA と EB が同時に働きます。

図1による中央抵抗の電流と、図2による中央抵抗の電流は、どちらも図3の I と同じ下向きです。
したがって、足し合わせます。

  • I = I1 + I2
  • I = 1/3 + 1
  • I = 4/3 A

よって、図3の回路を流れる電流 I は 4/3 Aです。

ひっかけポイント
図1の 1 A や図2の 2 A を、そのまま図3の I として使ってはいけません。
求めるのは、図3の中央の 2 Ω 抵抗を下向きに流れる電流です。各図で節点電圧を求め、中央の 2 Ω 抵抗に流れる分だけを取り出します。

選択肢の確認

1.正しい。
図1による中央抵抗の電流は 1/3 A、図2による中央抵抗の電流は 1 A です。どちらも下向きなので、I = 1/3 + 1 = 4/3 A となります。

2.誤り。
3/2 A にはなりません。図1の 1 A と図2の 2 A を単純に平均したり、抵抗分配を誤ったりすると近い値を選びやすくなります。

3.誤り。
5/3 A ではありません。図1では中央の 2 Ω と右側の 1 Ω に電流が分流するため、中央抵抗に流れるのは 1 A ではなく 1/3 A です。

4.誤り。
2 A は図2の上側導線に示された電流です。図3の I は中央の 2 Ω 抵抗を流れる電流であり、図2の 2 A そのものではありません。

5.誤り。
3 A は、図1の 1 A と図2の 2 A を単純に足した値です。しかし、求める I は中央抵抗を流れる電流なので、各図で分流後の中央抵抗電流を求める必要があります。

覚えるポイント

  • 複数の電源がある線形回路では、重ね合わせの理が使えます。
  • 電圧源を 0 V にするときは、短絡として扱います。
  • 図1では、中央 2 Ω に流れる電流は 1/3 Aです。
  • 図2では、中央 2 Ω に流れる電流は 1 Aです。
  • 図3では同じ下向きに加算して、I = 4/3 Aになります。
  • 電流の向きが指定されている問題では、向きが同じなら加算、逆向きなら減算します。

関連問題

38AM4838AM50
学習アプリでこの問題を解く(記録・メモ・カード化)