38AM42|第38回 臨床工学技士国家試験 過去問
JIS T 0601-1 で規定する電気的な単一故障状態はどれか。 a.3P プラグの接地ピンの折損 b.電源導線のいずれか 1 本の断線 c.強化絶縁の短絡 d.電源導線と金属筐体の接触 e.沿面距離または空間距離のいずれかの短絡
解答・解説を見る
正解: 2
正答
2
この問題のポイント
この問題では、JIS T 0601-1で扱うME機器の電気的な単一故障状態が問われています。
組合せ問題なので、問題文中の a.b.c.d.e. をそれぞれ判定し、最終的に選択肢1〜5の組合せを選びます。
解説
単一故障状態とは、機器の安全性を評価するときに、1つの故障が発生した状態を想定する考え方です。
ME機器では、正常状態だけでなく、単一故障状態でも患者や操作者が危険な電撃を受けないように設計されている必要があります。
代表的な電気的単一故障状態には、保護接地の断線、電源導線の断線、絶縁に関係する距離の短絡などがあります。
小項目の正誤は次のように整理できます。
- a.正しい。3Pプラグの接地ピンの折損は、保護接地の断線に相当する単一故障状態です。
- b.正しい。電源導線のいずれか1本の断線は、電気的な単一故障状態として扱われます。
- c.誤り。強化絶縁は、単一の絶縁構造で二重絶縁相当の保護をもつものです。これ自体の短絡は、ここで選ぶ単一故障状態としては扱いません。
- d.誤り。電源導線と金属筐体の接触は、機器構造上防止すべき危険な異常接触であり、この問題で問われる規定上の単一故障状態としては選びません。
- e.正しい。沿面距離または空間距離のいずれかの短絡は、電気的な単一故障状態として扱われます。
よって、正しい小項目は a、b、e であり、選択肢2が正答です。
ひっかけポイント
単一故障状態では、「保護接地が切れたらどうなるか」「電源線が1本切れたらどうなるか」「絶縁距離が1つ失われたらどうなるか」を考えます。強化絶縁は二重絶縁相当の保護として扱う点に注意します。
選択肢の確認
1.誤り。
選択肢1は a、b、c の組合せです。aとbは単一故障状態ですが、cの強化絶縁の短絡はこの問題で選ぶ単一故障状態ではありません。
2.正しい。
選択肢2は a、b、e の組合せです。3Pプラグの接地ピンの折損、電源導線のいずれか1本の断線、沿面距離または空間距離のいずれかの短絡はいずれも電気的な単一故障状態として扱われます。
3.誤り。
選択肢3は a、d、e の組合せです。aとeは正しいですが、dはこの問題で選ぶ単一故障状態ではありません。
4.誤り。
選択肢4は b、c、d の組合せです。bは正しいですが、cとdは誤りです。
5.誤り。
選択肢5は c、d、e の組合せです。eは正しいですが、cとdは誤りです。
覚えるポイント
- 単一故障状態は、1つの故障を想定して安全性を評価する考え方。
- 保護接地の断線は単一故障状態として重要。
- 電源導線の1本断線も単一故障状態として扱う。
- 沿面距離または空間距離の短絡も単一故障状態として扱う。
- 強化絶縁は二重絶縁相当の保護として考え、単純な基礎絶縁と混同しない。