37PM7|第37回 臨床工学技士国家試験 過去問
人体の構造と機能呼吸循環生理肺拡散能・CO₂運搬・血圧/脈圧・冠循環
分時換気量が 6000 mL の安静呼吸時において、吸気の酸素濃度が 21%、呼気の平均酸素濃度が 16%、肺胞の酸素分圧が 100 mmHg、肺毛細血管の平均酸素分圧が 85 mmHg のとき、酸素の肺拡散能[mL/(mmHg・分)]はおよそいくらか。
解答・解説を見る
正解: 2
正答
2
この問題のポイント
この問題では、酸素摂取量と肺拡散能の計算が問われています。
肺拡散能は、単位分圧差あたり、1分間にどれだけ酸素が移動するかを表します。
基本式は次のように考えます。
- 肺拡散能 = 酸素摂取量 / 酸素分圧差
解説
まず、吸気と呼気の酸素濃度差から、1分間に体内へ取り込まれた酸素量を求めます。
条件は次のとおりです。
- 分時換気量 = 6000 mL/分
- 吸気酸素濃度 = 21%
- 呼気平均酸素濃度 = 16%
吸気と呼気の酸素濃度差は、
- 21% - 16% = 5%
- 5% = 0.05
です。
酸素摂取量は、
- 酸素摂取量 = 分時換気量 × 酸素濃度差
- 酸素摂取量 = 6000 × 0.05
- 酸素摂取量 = 300 mL/分
次に、肺胞と肺毛細血管の酸素分圧差を求めます。
- 肺胞酸素分圧 = 100 mmHg
- 肺毛細血管平均酸素分圧 = 85 mmHg
したがって、
- 酸素分圧差 = 100 - 85
- 酸素分圧差 = 15 mmHg
肺拡散能は、
- 肺拡散能 = 酸素摂取量 / 酸素分圧差
- 肺拡散能 = 300 / 15
- 肺拡散能 = 20 mL/(mmHg・分)
よって、選択肢2が正答です。
計算の流れ
まず酸素濃度差から酸素摂取量を求めます。次に、肺胞と肺毛細血管の酸素分圧差で割ります。
選択肢の確認
1.誤り。
15は、酸素分圧差の値です。肺拡散能は酸素摂取量300 mL/分を15 mmHgで割って求めます。
2.正しい。
酸素摂取量は6000 × 0.05 = 300 mL/分です。肺拡散能は300 / 15 = 20 mL/(mmHg・分)となります。
3.誤り。
25は、酸素濃度差や分圧差の扱いを誤ると近くなる値です。正しくは300を15で割ります。
4.誤り。
75は大きすぎます。酸素摂取量300 mL/分を分圧差15 mmHgで割るため、20になります。
5.誤り。
80はさらに大きすぎます。分時換気量をそのまま分圧差で割るのではなく、まず酸素濃度差5%をかける必要があります。
覚えるポイント
- 酸素摂取量は、分時換気量 × 吸気と呼気の酸素濃度差で求めます。
- 21% - 16% = 5% = 0.05 です。
- 6000 mL/分 × 0.05 = 300 mL/分です。
- 酸素分圧差は、100 - 85 = 15 mmHgです。
- 肺拡散能は 300 / 15 = **20 mL/(mmHg・分)**です。