9AM18|第9回 公認心理師国家試験 過去問
認知療法で、クライエントの問題が生じる状況、その状況における自動思考、感情、行動などの関連についての総合的なアセスメントを表す用語として、最も適切なものを 1 つ選べ。
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正解: 4
正答
4
この問題のポイント
この問題では、認知療法における認知的概念化の意味が問われています。
状況、自動思考、感情、行動、身体反応、背景にある信念などを関連づけて、クライエントの問題を総合的に理解することがポイントです。
解説
認知的概念化は、認知療法や認知行動療法において、クライエントの問題がどのように生じ、維持されているかを整理する総合的なアセスメントです。
例えば、ある状況で「自分は失敗するに違いない」という自動思考が生じ、不安が高まり、回避行動が起こり、その結果として成功体験が得られず、不安が維持されるといった流れを整理します。
認知的概念化では、次のような点を関連づけて考えます。
- 問題が生じる状況
- そのときの自動思考
- 感情
- 行動
- 身体反応
- 中核信念や媒介信念
- 問題を維持している要因
これにより、介入の焦点が明確になります。認知再構成、行動実験、曝露、問題解決技法などをどのように用いるかも、概念化に基づいて検討します。
公認心理師としての注意点
認知的概念化は、支援者が一方的に決めるものではありません。クライエントと共有し、本人の理解や納得を確認しながら修正していくことが大切です。
本問では、問題状況、自動思考、感情、行動などの関連についての総合的なアセスメントを問うているため、認知的概念化が最も適切です。
選択肢の確認
1.課題分析
判定:誤り。
課題分析は、目標行動や課題を細かい構成要素に分け、どの段階で困難が生じているかを分析する方法です。行動療法や教育・支援場面で用いられます。本問の認知療法における状況、自動思考、感情、行動の総合的アセスメントとしては認知的概念化が適切です。
2.機能分析
判定:誤り。
機能分析は、行動の前後関係に注目し、先行条件、行動、結果の関係から行動がどのように維持されているかを分析する方法です。行動療法で重要ですが、本問では認知療法における自動思考や感情を含む総合的理解が問われているため、認知的概念化が適切です。
3.認知的評価
判定:誤り。
認知的評価は、出来事をどのように受け止め、評価するかという認知過程を指す概念です。ストレス理論などでも使われます。本問のように、問題状況、自動思考、感情、行動などを統合的に整理する用語としては認知的概念化が適切です。
4.認知的概念化
判定:最も適切。
認知的概念化は、クライエントの問題が生じる状況、自動思考、感情、行動、身体反応、信念などの関連を総合的に整理するアセスメントです。本問の説明に合致します。
5.相互作用過程分析
判定:誤り。
相互作用過程分析は、人と人との相互作用の過程を分析する方法として用いられることがあります。認知療法で、状況、自動思考、感情、行動の関連を総合的に把握する用語としては認知的概念化が適切です。
覚えるポイント
- 認知的概念化は、認知療法における総合的な見立てです。
- 状況、自動思考、感情、行動、身体反応、信念の関連を整理します。
- 機能分析は、主に行動の先行条件、行動、結果の関係を分析します。
- 概念化は、介入方針を立てる土台になります。