7AM73|第7回 公認心理師国家試験 過去問
23 歳の男性A、小学3年生の担任教師。Aは、担任する学級の男児BについてスクールカウンセラーCに相談した。Aによると、Bはゲームが得意で、Aや他児と休み時間にゲームの話をすることが好きである。しかし、最近は、ゲームに登場するキャラクターの話を他児の様子も気にせず一方的に話し続け、他児はBとの関わりを拒否するようになってきている。また、Bは自分の思い通りにならない場面で、怒って授業中に教室外へ飛び出すことがよくあるという。Cは、Aの授業を観察後、AにBの支援に関する校内委員会での検討を勧めるとともに、Bや学級への具体的な支援について助言を行った。 CのAへの助言内容として、最も適切なものを1つ選べ。
解答・解説を見る
正解: 4
正答
4
この問題のポイント
この問題では、小学校での児童支援におけるスクールカウンセラーのコンサルテーションが問われています。
事例のポイントは、Bが一方的な会話や怒りによる教室外への飛び出しを示しており、担任Aがどのように関わるかを相談している点です。
解説
Bは、ゲームの話をすること自体は好きで、得意なことを通して他者と関わろうとしています。しかし、他児の様子に気づかず一方的に話し続けるため、周囲との関係が悪化しています。
また、自分の思い通りにならない場面で怒って教室外へ飛び出すことがあり、授業参加や安全面の課題もあります。
この段階では、Bを強く叱る、興味のある話題を禁止する、Bを除いた学級で話し合うといった対応よりも、B本人と個別に、困ったときの対処方法や教室を出る際のルールを具体的に確認することが適切です。
Bが怒りを感じたときにどうすればよいか、どこに行けばよいか、誰に伝えるか、戻るタイミングをどうするかなどを、予防的に決めておくことが支援になります。
教育領域のポイント
子どもの問題行動には、叱責だけで対応するのではなく、行動の機能を理解し、代替行動と環境調整を具体的に考えます。
公認心理師としての注意点
スクールカウンセラーは、担任を責めるのではなく、観察に基づいて児童理解を共有し、校内委員会での支援体制づくりにつなげます。
選択肢の確認
1.Bを除く学級全体で怒りの対処について話し合う。
判定:適切とはいえない。
学級全体への心理教育は将来的に有用な場合があります。しかし、Bを除いて話し合うと、Bが問題児として扱われ、孤立や排除感が強まるおそれがあります。まずはB本人への個別支援と校内での支援方針の共有が必要です。
2.Bが教室外に出ようとしたときにその都度強く注意する。
判定:適切とはいえない。
強く注意するだけでは、怒りや混乱が高まり、さらに教室外へ飛び出す行動が強まる可能性があります。行動が起きた後に叱るより、事前に対処方法やルールを共有することが重要です。
3.ゲームのキャラクターのことについて学級で話をしないようにBに注意する。
判定:適切とはいえない。
ゲームの話題はBにとって得意で、他者と関わる入口にもなっています。話題を全面的に禁止するのではなく、話す時間、相手の反応の見方、交代で話すルールなどを支援する方が適切です。
4.教室を飛び出したくなった際の対処の仕方やルールについて、Bと個別に話し合う。
判定:最も適切。
Bが怒りを感じたときにどう対応するか、教室を出る必要がある場合にどのようなルールで行動するかを個別に話し合うことは、安全確保と自己調整の支援につながります。事例の段階で最も適切な助言です。
覚えるポイント
- 問題行動には、叱責よりも予防的なルール作りと代替行動の支援が重要です。
- 得意な話題や興味は、禁止するだけでなく、対人関係を学ぶ材料として活用します。
- スクールカウンセラーは、観察に基づいて担任と校内委員会を支援します。