36Q36第36回 介護福祉士国家試験 過去問

こころとからだのしくみ発達と老化の理解

次のうち、健康寿命の説明として、適切なものを1つ選びなさい。

解答・解説を見る

正解: 5

正答

5.健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間

この問題のポイント

健康寿命は、単に生きている期間ではなく、健康上の問題によって日常生活が制限されずに生活できる期間を示します。

平均寿命や65歳時の平均余命、介護を受ける期間とは異なる指標です。

解説

健康寿命は、ある集団について、健康な状態で生活することが期待される平均期間を表す指標です。日本の「健康日本21」では、主に「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」として評価されています。

算出には、生命表による死亡状況と、国民生活基礎調査の「健康上の問題で日常生活に影響があるか」という回答などを用います。単に平均寿命から、本人や家族が考える「介護期間」を引いて算出するものではありません。

平均寿命は0歳時点での平均余命です。健康寿命と平均寿命の差は、健康上の問題によって日常生活に制限があることが予想される平均期間を示します。ただし、この期間のすべてで常に要介護状態にある、という意味ではありません。

健康寿命は集団の健康状態を表す統計的な指標であり、一人ひとりが何歳まで健康に暮らせるかを予言する数字ではありません。また、病気や障害、要介護状態のある人の生命や生活の価値が低いことを意味するものでもありません。

介護実践では、寿命の長さだけでなく、本人が大切にしている活動、社会参加、役割、楽しみ、自己決定を支えます。すでに日常生活に支援が必要な人にも、体調の維持、二次障害の予防、活動と参加の機会、生活の質を高める支援が重要です。

ひっかけポイント
健康寿命は、「65歳時の平均余命から介護期間を引く」という単純な計算ではありません。「健康上の問題による日常生活の制限がない期間」という定義をそのまま押さえます。

介護実践でのポイント
健康寿命の延伸を、病気や要介護状態を本人の責任とする考え方につなげてはいけません。本人の生活環境や社会とのつながりにも目を向け、必要な支援を利用しながら、その人らしく暮らせる期間と生活の質を支えます。

選択肢の確認

1.0歳児の平均余命
誤りです。
0歳時点での平均余命は平均寿命を表します。健康上の問題による日常生活の制限を考慮した健康寿命とは異なります。

2.65歳時の平均余命
誤りです。
65歳時の平均余命は、65歳の人がその後生存すると期待される平均年数です。健康な状態や日常生活の制限の有無を示すものではありません。

3.65歳時の平均余命から介護期間を差し引いたもの
誤りです。
健康寿命は、65歳時の平均余命から介護期間を単純に差し引いて算出するものではありません。死亡データと日常生活の制限に関する調査データなどから算出します。

4.介護状態に至らずに死亡する人の平均寿命
誤りです。
健康寿命は、介護状態にならずに死亡した人だけを対象にした平均寿命ではありません。集団全体について、健康な状態で生活することが期待される平均期間を表します。

5.健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間
正しいです。
日本で用いられる健康寿命の代表的な定義です。健康上の問題による日常生活の制限がない期間の平均を示します。

覚えるポイント

平均寿命は0歳時の平均余命です。

健康寿命は、健康上の問題で日常生活が制限されない期間です。

健康寿命は、平均余命から介護期間を単純に引いた値ではありません。

平均寿命と健康寿命の差は、日常生活に制限があることが予想される平均期間です。

健康寿命は集団の指標であり、個人の寿命や生活価値を決める数字ではありません。

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