35Q61第35回 介護福祉士国家試験 過去問

医療的ケア医療的ケア

喀痰吸引を行う前の準備に関する次の記述のうち,最も適切なものを 1 つ選びなさい。

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正解: 2

正答

2.利用者への吸引の説明は,吸引のたびに行う。

この問題のポイント

喀痰吸引は、利用者の身体に直接行う医療的ケアであり、苦痛や不安を伴うことがあります。そのため、以前にも実施したことがある利用者であっても、吸引のたびに目的と方法を説明し、その時点での意思や反応を確認します。

この問題では、吸引前の準備として毎回必要な「説明と同意」、安全な体位、プライバシー、感染予防を見分けます。

解説

介護福祉士等が喀痰吸引を行うことができるのは、所定の研修や認定を受け、医師の指示と看護職員等との連携の下で、定められた範囲と手順を守る場合です。実施する前には、対象者、吸引部位、吸引圧、吸引時間、注意事項など、最新の指示内容と個別の手順を確認します。

さらに、呼吸回数、呼吸音、顔色、意識、痰のからみ、本人の訴えなどを観察します。いつもと違う呼吸苦、強い顔色不良、意識の変化などがある場合は、予定どおりに実施できると決めつけず、看護職員等へ報告します。

利用者には、「痰がからんでいるので、これから吸引してもよいですか」など、何を、何のために行うのかをわかりやすく説明します。説明は初回だけでなく吸引のたびに行い、同意や反応を確認します。言葉での意思表示が難しい場合も、表情、視線、身振り、身体の緊張などを丁寧に読み取ります。

体位は腹臥位に一律にするのではなく、呼吸がしやすく、吸引を安全に行える安定した姿勢に整えます。また、カーテンやスクリーンを使用して、同室者から見えないようにプライバシーへ配慮します。感染予防のための手洗い・手指消毒は、まず吸引を行う介護福祉職が確実に行います。

介護実践でのポイント
吸引前は、本人確認、最新の指示と手順、本人への説明と意思確認、呼吸状態の観察、物品と吸引器の作動、体位、プライバシー、実施者の手指衛生を一続きで確認します。

選択肢の確認

1.医師の指示書の確認は,初回に一度行う。
適切ではありません。
初回に一度確認して終わりではありません。実施前に最新の指示内容や個別の手順、変更の有無を確認し、現在の利用者の状態と照合する必要があります。

2.利用者への吸引の説明は,吸引のたびに行う。
正答。最も適切です。
吸引の必要性や本人の体調・気持ちは毎回同じとは限りません。吸引のたびに目的と方法を説明し、同意や反応を確認してから実施します。

3.腹臥位の姿勢にする。
適切ではありません。
腹臥位を一律にとるものではありません。呼吸状態や身体状況に合わせて、座位、半座位、側臥位など、本人が安楽で安全に吸引できる姿勢を選びます。

4.同室の利用者から見える状態にする。
適切ではありません。
口腔や鼻腔を扱うケアであり、羞恥心とプライバシーへの配慮が必要です。必要に応じてカーテンやスクリーンを使用します。

5.利用者に手指消毒をしてもらう。
適切ではありません。
吸引前の感染予防として、吸引を行う介護福祉職が手洗い・手指消毒を確実に行います。利用者の手指消毒を一律に求めることが、吸引前準備の中心ではありません。

覚えるポイント

喀痰吸引は、医師の指示と医療職との連携の下で行います。

利用者への説明と意思確認は、吸引のたびに行います。

実施前には、呼吸状態、顔色、意識、痰の状態を観察します。

安全な体位、プライバシー、実施者の手指衛生を確認します。

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