34Q62|第34回 介護福祉士国家試験 過去問
介護過程における情報収集に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
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正解: 4
正答
4.利用者の生活に対する思いを大切にしながら収集する。
この問題のポイント
介護過程の情報収集では、困難なことだけでなく、利用者の希望、生活歴、習慣、得意なこと、残存機能、家族関係、住環境などを幅広く把握します。また、観察した事実と介護福祉職の解釈を区別することが重要です。
解説
情報収集は、利用者を生活者として全体的に理解するために行います。病気や障害、できない動作だけを集めるのではなく、本人がどのような生活を送りたいのか、これまで何を大切にしてきたのか、現在できていることや支えとなる環境は何かを確認します。
本人との会話で得た発言は、意味を勝手に決めつけず、可能な限り本人の言葉のまま記録します。たとえば、「家に帰りたい」という発言と、「施設生活に不満があると思われる」という解釈は区別します。事実と解釈を分けることで、チームが同じ情報をもとに適切なアセスメントを行えます。
利用者本人への面接や介護福祉職による直接の観察は直接的な情報です。一方、他の専門職の記録や家族からの聞き取りは、重要な情報ではありますが、情報提供者を介して得る間接的な情報として扱い、必要に応じて本人や実際の状況を確認します。
情報収集は介護過程の開始時だけで終わるものではありません。実施中の観察やモニタリングを通じて新しい情報を得て、アセスメントや計画の見直しに生かします。
ひっかけポイント
「困難なことを集める」だけでは、利用者の強みや可能性を見落とします。できること、したいこと、周囲の支えも情報収集の対象です。
選択肢の確認
1.利用者の日常生活の困難な部分を中心に収集する。
適切ではありません。
困難な部分だけに偏ると、利用者の希望、能力、生活歴、得意なこと、環境上の強みを把握できません。生活全体を幅広く収集します。
2.利用者との会話は解釈して記載する。
適切ではありません。
本人の発言は、まず事実として本人の言葉に近い形で記録します。介護福祉職の解釈は、事実と区別して記載し、根拠を示します。
3.他の専門職が記載した記録は直接的な情報として扱う。
適切ではありません。
他の専門職の記録は重要ですが、他者を介して得た間接的な情報です。必要に応じて本人への確認や直接観察を行います。
4.利用者の生活に対する思いを大切にしながら収集する。
正答。最も適切です。
利用者が望む生活を支えるためには、本人の意向、価値観、生活歴を尊重しながら情報を集める必要があります。
5.情報収集はモニタリング(monitoring)を実施してから行う。
適切ではありません。
情報収集は初回のアセスメントより前から始まり、計画の実施中やモニタリングの際にも継続します。モニタリング後に初めて行うものではありません。
覚えるポイント
情報収集は、困難だけでなく、希望、強み、生活歴、環境まで幅広く行います。
本人の発言や観察事実と、介護福祉職の解釈を区別します。
情報収集は介護過程を通じて継続します。