34Q11第34回 介護福祉士国家試験 過去問

人間と社会社会の理解

「2016年(平成28年)生活のしづらさなどに関する調査(全国在宅障害児・者等実態調査)」(厚生労働省)における身体障害、知的障害、精神障害の近年の状況に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。

解答・解説を見る

正解: 3

正答

3.在宅の身体障害者のうち、65歳以上の割合は7割を超えている。

この問題のポイント

障害者数の統計では、「在宅」と「施設入所」、「障害の種類」、「年齢構成」、「手帳所持者数」を区別して読み取ることが重要です。

2016年(平成28年)の調査では、在宅の身体障害者428万7千人のうち、65歳以上は311万2千人で、72.6%を占めていました。したがって、7割を超えています。

解説

「生活のしづらさなどに関する調査」は、在宅の障害児・者の生活実態や支援ニーズなどを把握するための調査です。統計問題では、人数そのものだけでなく、調査対象が在宅者か施設入所者か、また割合の分母が何かを確認します。

在宅の身体障害者は428万7千人と推計され、そのうち65歳以上は311万2千人でした。311万2千人を428万7千人で割ると約72.6%となるため、「7割を超えている」が正答です。身体障害者の高齢化が進んでいることを示す重要な数値です。

障害者数を障害別に比べると、知的障害者が最も多いわけではありません。また、施設入所者の割合は、身体障害より知的障害のほうが高くなっています。在宅の知的障害者数は前回調査より増加しており、精神障害者保健福祉手帳の所持者が精神障害者全体の8割を占めるわけでもありません。

ひっかけポイント

「障害者の総数」「在宅者数」「施設入所者数」「手帳所持者数」は、それぞれ異なる集計です。数値の大小だけを暗記せず、何を分母・対象としている統計かを確かめます。

介護実践でのポイント

身体障害のある人では高齢者の割合が高く、障害に加えて加齢による心身機能の変化や複数の疾患が重なることがあります。ただし、統計上の傾向を個人へそのまま当てはめず、本人の生活歴、希望、生活環境、必要な支援を個別に把握します。

選択肢の確認

1.最も人数の多い障害は、知的障害である。

誤りです。
知的障害者の推計数は、身体障害者や精神障害者より少なく、「最も人数が多い」とはいえません。障害ごとに調査方法や基準時点が異なることにも注意します。

2.施設入所者の割合が最も高い障害は、身体障害である。

誤りです。
施設入所者の割合は、身体障害より知的障害のほうが高くなっています。身体障害者は在宅者の割合が非常に高いことが特徴です。

3.在宅の身体障害者のうち、65歳以上の割合は7割を超えている。

正しいです。
在宅の身体障害者428万7千人のうち、65歳以上は311万2千人で、割合は72.6%です。

4.在宅の知的障害者の数は、減少傾向にある。

誤りです。
在宅の知的障害者は、2011年(平成23年)の62万2千人から、2016年(平成28年)には96万2千人へ増加しています。

5.精神障害者の8割は、精神障害者保健福祉手帳を所持している。

誤りです。
精神障害者数と精神障害者保健福祉手帳所持者数は同じではなく、手帳所持者が8割を占めるというデータではありません。手帳を所持せずに医療や支援を利用している人もいます。

覚えるポイント

  • 在宅の身体障害者のうち、65歳以上は72.6%である。
  • 身体障害者では、高齢者の占める割合が高い。
  • 施設入所者の割合は、身体障害より知的障害のほうが高い。
  • 在宅の知的障害者数は、減少ではなく増加している。
  • 障害者数と障害者手帳所持者数を同一視しない。
  • 統計では、対象、調査年、在宅・施設の別、分母を確認する。

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