45AM35第45回 第2種ME技術実力検定試験 過去問

Ⅱ 実際的知識原理・構造呼吸療法・麻酔/麻酔器・手術室機器

腹腔鏡手術の気腹ガスとして CO2 を使用する理由はどれか。

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正解: 2

正答

2

この問題のポイント

この問題では、腹腔鏡手術で気腹ガスとして 二酸化炭素 CO2 が使われる理由を確認します。

CO2 は、血液に溶けやすい ため、万一血管内へ入っても比較的速やかに吸収・排出されやすいという利点があります。

また、CO2 は燃焼を助けにくく、電気メスなどを使用する手術環境でも扱いやすい気体です。

解説

腹腔鏡手術では、腹腔内にガスを入れて空間を作ります。これを 気腹 といいます。

気腹によって腹壁と臓器の間に作業空間ができ、内視鏡や鉗子を用いた操作がしやすくなります。

気腹ガスとしてCO2が用いられる主な理由は、血液に溶けやすいことです。血液に溶けやすいと、ガス塞栓が起こった場合でも窒素などに比べて吸収されやすく、体外へ排出されやすいと考えられます。

ただし、CO2 は体内へ吸収されると PaCO2 が上昇し、呼吸性アシドーシスの方向に働くことがあります。そのため、腹腔鏡手術中は換気状態や循環動態の管理が重要です。

ひっかけポイント
CO2 は「血液に溶けやすい」ことが利点です。
しかし、血液に溶けることで pH を上昇させるのではなく、過剰に吸収されると pH は低下しやすくなります。

選択肢の確認

1.支燃性がある。
誤り。
支燃性とは燃焼を助ける性質です。CO2 は燃焼を助ける気体ではなく、むしろ消火にも関係する気体です。手術中に電気メスを使うことを考えると、支燃性がないことは利点です。

2.血液に溶けやすい。
正しい。
CO2 は血液に溶けやすく、体内に入った場合も吸収されやすい気体です。この性質により、腹腔鏡手術の気腹ガスとして用いられます。

3.気腹圧を低くできる。
誤り。
CO2 を使う主な理由は、気腹圧を低くできることではありません。気腹圧は手術視野の確保や患者状態に応じて管理されます。

4.血液の pH を上昇させる。
誤り。
CO2 が血液中に増えると炭酸が増え、一般には pH は低下する方向、つまりアシドーシス方向に働きます。pHを上昇させるという記述は不適切です。

5.内視鏡のレンズが曇りにくい。
誤り。
レンズの曇り対策は温度差、湿度、洗浄・防曇処置などに関係します。CO2 が気腹ガスとして用いられる主な理由ではありません。

覚えるポイント

  • 腹腔鏡手術では、腹腔内にガスを入れて作業空間を作る。
  • 気腹ガスとして代表的なのは CO2
  • CO2 は 血液に溶けやすい
  • CO2 は支燃性ではない。
  • CO2 吸収により PaCO2 上昇や pH 低下に注意する。

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