45AM34|第45回 第2種ME技術実力検定試験 過去問
電気メスで高周波電流を使う目的はどれか。
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正解: 4
正答
4
この問題のポイント
この問題では、電気メスで高周波電流を使う理由 が問われています。
電気メスは、高周波電流による ジュール熱 を利用して組織を切開・凝固します。
高周波電流を用いる大きな理由の1つは、商用交流のような低周波電流に比べて、神経や筋を刺激しにくく、感電による筋収縮や心室細動のリスクを低減できる ことです。
解説
低周波の電流が人体を流れると、神経や筋が刺激されやすくなります。
特に商用交流の周波数付近では、筋収縮や心室細動などの危険が問題になります。
一方、電気メスでは数百 kHz 程度の高周波電流を用います。このような高周波では、神経や筋が個々の周期に追従しにくくなるため、低周波電流に比べて刺激作用が小さくなります。
そのため、電気メスでは高周波電流を使うことで、切開・凝固に必要な熱作用を得ながら、感電による生体刺激のリスクを低くしています。
ただし、高周波電流であっても安全になるわけではありません。対極板の接触不良、局所的な電流集中、金属接触、容量結合などによって 熱傷 は起こり得ます。
ME機器管理での注意点
電気メスでは、「感電しにくい」ことと「熱傷が起こらない」ことを混同してはいけません。高周波電流は神経・筋刺激を起こしにくい一方で、熱傷対策は非常に重要です。
選択肢の確認
1.併用する機器の雑音障害を低減する。
誤り。
電気メスの高周波電流は、むしろ周囲の機器に電磁雑音を与えることがあります。心電図モニタや他のME機器へのノイズ対策が必要です。高周波電流を使う主目的は雑音障害の低減ではありません。
2.接触インピーダンスを下げる。
誤り。
高周波電流を使う目的は、接触インピーダンスを下げることではありません。対極板や電極の接触状態は安全上重要ですが、高周波使用の主目的は神経・筋刺激を少なくし、熱作用を利用することです。
3.熱傷のリスクを低減する。
誤り。
電気メスは高周波電流による熱作用を利用する装置です。そのため、対極板部や金属接触部などで熱傷のリスクがあります。高周波電流を使う目的を「熱傷のリスク低減」とするのは不適切です。
4.感電のリスクを低減する。
正しい。
高周波電流は低周波電流に比べて神経や筋を刺激しにくいため、筋収縮や心室細動などの感電リスクを低減できます。電気メスで高周波電流を使う重要な理由です。
5.漏れ電流を減らす。
誤り。
高周波電流を使うこと自体が漏れ電流を減らす目的ではありません。漏れ電流は機器の絶縁、接地、回路構成、容量結合などによって管理されます。
覚えるポイント
- 電気メスは 高周波電流による熱作用 で切開・凝固する。
- 高周波電流は低周波電流より 神経・筋を刺激しにくい。
- 高周波を使う目的は 感電リスクの低減。
- 高周波でも 熱傷リスクは残る。
- 電気メスでは対極板、金属接触、容量結合、雑音障害に注意する。