44AM56第44回 第2種ME技術実力検定試験 過去問

Ⅱ 実際的知識安全性・信頼性電気安全・医用電気設備/漏れ電流・電撃安全

感知電流の閾値が周波数に比例して上昇し始める周波数[kHz]はおよそいくらか。

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正解: 3

正答

3

この問題のポイント

この問題では、電撃における感知電流の周波数依存性が問われています。

人体は、低周波の電流に対して神経や筋が刺激されやすく、感知しやすい性質があります。
一方、周波数が高くなると、神経や筋の刺激作用は弱くなり、感知するために必要な電流は大きくなります。

感知電流の閾値が周波数に比例して上昇し始めるのは、およそ 1 kHz 付近です。

解説

感知電流とは、人が電流の流れを感じ始める最小の電流をいいます。

商用周波数である 50 Hz や 60 Hz 付近では、人体の神経や筋が刺激されやすく、比較的小さい電流でも感知されます。電撃安全を考えるうえで、この周波数帯は非常に重要です。

しかし、周波数が高くなると、神経や筋が電流の変化に追従しにくくなります。
そのため、同じように感じるためには、より大きな電流が必要になります。

感知電流の閾値は、ある程度の周波数までは大きく変化しませんが、およそ 1 kHz を超えるあたりから、周波数に比例するように上昇し始めます。

この考え方は、電気メスなどの高周波機器にも関係します。電気メスでは、数百 kHz 程度の高周波電流を用いるため、神経・筋刺激は起こりにくくなります。ただし、高周波電流では熱作用による熱傷の危険があるため、安全管理は別の観点で重要です。

ひっかけポイント
高周波では感電の危険がゼロになるわけではありません。神経・筋刺激は起こりにくくなりますが、発熱や熱傷の危険があります。

第2種MEではここを押さえる
電撃の問題では、周波数、感知電流、離脱電流、心室細動、ミクロショック、マクロショックを分けて整理します。ここでは「感知電流の閾値が上がり始める周波数」は約1 kHzと覚えます。

選択肢の確認

1.0.01
誤り。
0.01 kHz は 10 Hz です。10 Hz 付近は低周波で、神経や筋が刺激されやすい領域です。感知電流の閾値が周波数に比例して上昇し始める周波数としては低すぎます。

2.0.1
誤り。
0.1 kHz は 100 Hz です。商用周波数に近い低周波領域であり、感知電流の閾値が周波数に比例して上昇し始める代表値ではありません。

3.1
正しい。
感知電流の閾値は、およそ 1 kHz 付近から周波数に比例して上昇し始めます。したがって、この問題の正答は 1 kHz です。

4.10
誤り。
10 kHz では、すでに感知電流の閾値が上昇している領域に入っています。上昇し始める周波数としては高すぎます。

5.100
誤り。
100 kHz はかなり高い周波数です。神経・筋刺激よりも熱作用が問題になりやすい領域であり、感知電流の閾値が上昇し始める周波数としては高すぎます。

覚えるポイント

  • 感知電流は、人が電流を感じ始める最小電流です。
  • 50 Hz、60 Hz 付近では神経・筋刺激が起こりやすいです。
  • 感知電流の閾値は、およそ1 kHzから周波数に比例して上昇し始めます。
  • 高周波では神経・筋刺激は起こりにくくなります。
  • 高周波でも安全とは限らず、熱傷に注意が必要です。

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