39PM196|第39回 管理栄養士国家試験 過去問
次の文を読み「196」、「197」に答えよ。 K 市健康増進課の管理栄養士である。K 市では過疎化が進み、小売店の閉店が相次ぎ、スーパーマーケットはK 市郊外の1店舗を残すのみとなった。また、高齢者は身体活動の不足による食欲低下により、低栄養傾向にある者の割合が増加している。 この対策として、K 市は健康増進計画において、低栄養傾向にある者の割合の減少に関する10 年間の目標を設定し、取組を行ってきた。 高齢者を対象に食事調査を行った。図は、食事バランスガイドのSV の目安量の範囲と、食事摂取量を比較した結果である。この結果を踏まえた食事改善のための呼びかけとして、最も適切なのはどれか。1つ選べ。 図の結果(「目安量より少ない/範囲内/多い」の順のおおよその割合) 主食:45%/53%/2%、副菜:46%/50%/4%、主菜:6%/74%/20%、牛乳・乳製品:11%/87%/2%、果物:53%/44%/3%。

解答・解説を見る
正解: 1
正答
1
この問題のポイント
低栄養傾向の高齢者が増加している地域で、食事バランスガイドを用いた食事調査結果に基づく食事改善の呼びかけを選ぶ問題です。低栄養対策の第一はエネルギーの確保です。
解説
この地域の高齢者は、食欲低下により低栄養傾向にある者の割合が増加しています。低栄養傾向の指標はBMI 20 kg/m²以下であり、その改善にはまずエネルギー摂取量を確保することが基本です。
食事バランスガイドでは、1日の食事を主食・副菜・主菜・牛乳乳製品・果物の5つの料理区分に分け、それぞれの摂取量をSV(サービング、つ)で数えます。主食(ご飯・パン・麺)は炭水化物の供給源であり、エネルギー摂取の土台となる区分です。
図表で見るポイント:図では、主食が目安量の範囲より少ない者が約45%を占めます。主菜は範囲内の者が多く、一部は範囲より多く、副菜・牛乳乳製品・果物も主食ほど優先すべき不足ではありません。低栄養傾向への対策では、図で不足が目立つ主食を増やし、エネルギー摂取量を確保する呼びかけが調査結果と対応します。
選択肢の確認
1.エネルギーを摂るために、主食を増やしましょう。
最も適切である。低栄養傾向の改善にはエネルギー確保が最優先であり、図で目安量を下回っている主食を増やす呼びかけは、調査結果と地域の課題(低栄養)の両方に対応しています。
2.たんぱく質を摂るために、主菜を増やしましょう。
最も適切とはいえない。たんぱく質確保は高齢者に重要ですが、図の結果で不足が示された区分への対応が優先されます。主菜が目安量の範囲内であれば、増やす呼びかけの根拠になりません。
3.食物繊維を摂るために、副菜を増やしましょう。
最も適切とはいえない。副菜の摂取が目安量の範囲内であれば優先課題ではありません。また、低栄養対策としてはエネルギー確保が優先であり、食物繊維を目的とした呼びかけは的が外れています。
4.ビタミンを摂るために、果物を増やしましょう。
最も適切とはいえない。果物が目安量の範囲内であれば優先されません。ビタミン補給よりも、低栄養傾向の改善に直結するエネルギー摂取の確保が先です。
覚えるポイント
- 低栄養傾向の指標はBMI 20 kg/m²以下。改善の基本はエネルギー摂取量の確保
- 食事バランスガイドの5区分は主食・副菜・主菜・牛乳乳製品・果物で、SV(つ)で数える
- 呼びかけの内容は、調査で不足が示された料理区分と地域の健康課題の両方に対応させる