36PM195第36回 管理栄養士国家試験 過去問

応用力試験第36回午後・問171〜200

次の文を読み「194」、「195」、「196」に答えよ。 K 県健康増進課の管理栄養士である。 K 県では5 年ごとに国民健康・栄養調査に準じた方法で、統計的に十分な対象者数を得て、県民健康・栄養調査を11 月に実施している。 これまでは1 日間の食事記録法による食事調査を行い、県民摂取量の代表値を得て、前回調査からの変化を評価できるように実施してきた。今回の調査目的は、経年比較に加え、日本人の食事摂取基準を用いた摂取状況のアセスメントを行い、施策立案の資料を得ることである。 1,000 kcal 当たりの食塩摂取量について、男女とも等分散の正規分布であることを確認した上で、今回と前回の平均値の差を成人男女別に比較したところ、表のような結果を得た。統計的な有意水準は両側5 %とする。評価結果として、最も適当なのはどれか。1 つ選べ。 表 K 県成人男女における食塩摂取量の経年比較 (g/1,000 kcal) 今回と前回の平均値の差 差の95%信頼区間 男性 -0.32 -0.68 ~ 0.04 女性 -0.22 -0.42~-0.02

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正解: 4

正答

4

この問題のポイント

食塩摂取量の今回と前回の平均値の差について、95%信頼区間から統計的に有意な変化があったかどうかを判断する問題です。

解説

平均値の差の95%信頼区間を使った判定のルールはシンプルです。信頼区間が0(ゼロ)を含むかどうかを見ます。

差の信頼区間が0を含む場合、「差がない(差=0)」可能性を否定できないため、有意水準5%で統計的に有意な差があるとはいえません。差の信頼区間が0を含まない場合、有意水準5%(両側)で統計的に有意な差があると判断できます。

男性:平均値の差は-0.32で、95%信頼区間は-0.68~0.04です。区間の中に0が含まれている(下限がマイナス、上限がプラス)ため、有意な変化があったとはいえません。

女性:平均値の差は-0.22で、95%信頼区間は-0.42~-0.02です。区間全体が0より小さい(0を含まない)ため、有意な差があり、差がマイナスであることから摂取量は有意に減少したと判断できます。

したがって、女性のみ摂取量が有意に減少した、が正しい評価です。

ひっかけ注意:男性の平均値の差(-0.32)が女性(-0.22)より大きいからといって有意とは限りません。判定は平均値の差の大きさではなく、信頼区間が0をまたぐかどうかで行います。

選択肢の確認

1.男女とも、摂取量に有意な変化は見られなかった。
誤り。女性の95%信頼区間(-0.42~-0.02)は0を含まないため、女性には有意な変化(減少)がみられています。

2.男女とも、摂取量は有意に減少した。
誤り。男性の95%信頼区間(-0.68~0.04)は0を含むため、男性の変化は統計的に有意とはいえません。

3.男性は、摂取量が有意に減少した。
誤り。男性の信頼区間は0をまたいでおり、有意な減少とは判断できません。

4.女性は、摂取量が有意に減少した。
最も適当。女性の95%信頼区間は-0.42~-0.02と0を含まず、差はマイナス(減少方向)であるため、有意水準両側5%で摂取量は有意に減少したと判断できます。

5.男女とも、変化を判断できなかった。
誤り。統計的な判断は可能です。男性は有意な変化なし、女性は有意な減少と、それぞれ評価できています。

覚えるポイント

  • 平均値の差の95%信頼区間が0を含む→有意差なし、0を含まない→有意差あり(有意水準両側5%)
  • 信頼区間の上限・下限がともにマイナスなら有意な減少、ともにプラスなら有意な増加
  • 差の絶対値の大きさではなく、信頼区間が0をまたぐかどうかで判定する

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