36PM184|第36回 管理栄養士国家試験 過去問
次の文を読み「183」、「184」、「185」に答えよ。 K 病院に勤務する管理栄養士である。 患者は、84 歳、女性。基礎疾患はない。自宅で娘夫婦と同居していたが、家の中で転倒し、大腿骨頸部を骨折したため、入院し手術を受けた。 入院時の身長140 cm、体重35 kg、BMI 17.9 kg/m²。標準体重43 kg。筋肉および皮下脂肪の喪失がみられた。血液検査値は、ヘモグロビン9.7 g/dL、総たんぱく質6.3 g/dL、アルブミン3.0 g/dL。咀嚼・嚥下障害はない。自宅での食事は娘が作っており、家族と同じものを食べていた。 リハビリの開始日から、1 日当たりの給与目標エネルギー量を200 kcal 増やすこととした。間食として経腸栄養剤1 パック(200 kcal/200 mL)を提供したが、「おなかが、いっぱいになるので飲めない。」と、摂取が進まなかった。その場合の対応である。最も適切なのはどれか。1 つ選べ。
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正解: 3
正答
3
この問題のポイント
間食の経腸栄養剤(200kcal/200mL)が「おなかがいっぱいになるので飲めない」と摂取が進まない低栄養高齢患者への対応を選ぶ問題です。
解説
患者が飲めない理由は「おなかがいっぱいになる」こと、つまり量(容量)の問題です。味の問題ではありません。対応は、摂取してもらいたいエネルギー量(200kcal)を保ったまま、容量を減らすことです。
200kcal/125mLの経腸栄養剤は、エネルギー密度が1.6kcal/mLと高く、同じ200kcalを少ない量で摂取できます。高齢者や食欲低下のある患者には、少量高エネルギーの栄養剤や食品を活用するのが定石です。
ひっかけ注意:理由が「味に飽きた」なら味の変更、「量が多い」なら濃縮タイプへの変更、と患者の訴えに対応した解決策を選びましょう。
選択肢の確認
1.現在の経腸栄養剤の提供を続け、飲める範囲で飲んでもらう。
適切でない。摂取が進まない状況を放置することになり、リハビリ開始に伴い増やした目標エネルギー量(プラス200kcal/日)を達成できません。
2.異なる味の経腸栄養剤に変更する。
適切でない。飲めない理由は満腹感(量の問題)であり、味の変更では解決しません。
3.200 kcal/125 mL の経腸栄養剤に変更する。
最も適切。エネルギー量200kcalはそのままに容量を200mLから125mLに減らせるため、「おなかがいっぱいになる」という訴えに直接対応でき、目標エネルギー量を確保できます。
4.経腸栄養剤の代わりに、みかんを1 日1 個提供する。
適切でない。みかん1個のエネルギーは約30~40kcal程度で、200kcalには遠く及ばず、目標エネルギー量を確保できません。
覚えるポイント
- 摂取が進まない理由(量か、味か、形態か)をアセスメントし、理由に対応した解決策を選ぶ
- 満腹感で飲めない場合は、少量高エネルギー(高濃度)タイプの栄養剤に変更する
- 経腸栄養剤には1.5~2.0kcal/mLの高濃度タイプがあり、容量負担を減らせる