36PM148第36回 管理栄養士国家試験 過去問

公衆栄養学第36回午後・問137〜152

食物摂取頻度調査法を用いた栄養疫学研究を行った。残差法における残差の記述として、最も適当なのはどれか。1 つ選べ。

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正解: 5

正答

5

この問題のポイント

栄養疫学におけるエネルギー調整の方法のひとつ「残差法」で、残差が何を意味するかを問う問題です。

解説

栄養素の摂取量は総エネルギー摂取量と強く相関します。たくさん食べる人ほど、どの栄養素も多く摂る傾向があるためです。そこで、栄養素と疾病の関連を調べるときは、総エネルギー摂取量の影響を取り除く「エネルギー調整」を行います。

代表的なエネルギー調整の方法には、密度法(栄養素摂取量を総エネルギー摂取量で割る方法)と残差法があります。

残差法では、まず集団のデータを使って、総エネルギー摂取量から栄養素摂取量を予測する回帰直線を求めます。そして、各個人について「実際の栄養素摂取量(測定値)」と「回帰直線から予測される摂取量(予測値)」との差を計算します。この差が残差であり、総エネルギー摂取量の影響を除いた、その人固有の栄養素摂取量の指標となります。

ひっかけ注意:選択肢1の「総エネルギー摂取量当たりの栄養素摂取量」は密度法の説明です。残差法と混同しないようにしましょう。

選択肢の確認

1.総エネルギー摂取量当たりの栄養素摂取量
誤り。これは密度法(栄養素密度法)によるエネルギー調整の説明です。残差法の残差ではありません。

2.総エネルギー摂取量と栄養素摂取量の相関係数
誤り。相関係数は2つの変数の関連の強さを示す指標であり、残差そのものではありません。残差法では回帰分析を利用しますが、残差は相関係数ではありません。

3.栄養素摂取量の測定値とEAR との差
誤り。EAR(推定平均必要量)は食事摂取基準の指標であり、残差法とは関係ありません。

4.栄養素摂取量の測定値と平均値との差
誤り。平均値との差は偏差であり、残差ではありません。残差は回帰直線による予測値との差です。

5.栄養素摂取量の測定値と総エネルギー摂取量からの予測値との差
最も適当。残差法の残差は、栄養素摂取量の実測値と、総エネルギー摂取量から回帰式で予測した値との差です。

覚えるポイント

  • 残差法の残差=栄養素摂取量の測定値−総エネルギー摂取量からの予測値。
  • 密度法=栄養素摂取量÷総エネルギー摂取量(エネルギー当たりで表す)。
  • エネルギー調整は、総エネルギー摂取量の影響(交絡)を取り除くために行う。

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