78PM94第78回 診療放射線技師国家試験 過去問

医療画像情報学医療画像画像評価

乳房撮影の圧迫の効果のうち散乱X 線の減少が画質に与える影響で正しいのは どれか。2 つ選べ。

2つ選択
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正解: 3・5

正答

3.空間分解能の向上
5.コントラストの向上

問題のポイント

乳房撮影では、乳房を圧迫することで乳房厚が薄くなります。
乳房厚が薄くなると、乳房内で発生する散乱X線が減少します。

この問題では、圧迫の効果の中でも特に「散乱X線の減少」が画質に与える影響を問うています。

なぜコントラストが向上するか

散乱X線は、画像全体にかぶりを加えるように作用します。
散乱線が多いと、病変部と正常乳腺の濃度差がわかりにくくなり、被写体コントラストが低下します。

乳房を圧迫して散乱X線が減ると、余分なかぶりが少なくなり、組織間の濃度差がはっきりします。
そのため、コントラストが向上します。

したがって、5.コントラストの向上は正しいです。

なぜ空間分解能が向上するか

散乱X線は、本来の位置情報を持つ一次X線とは異なり、画像をぼんやりさせる成分として働きます。
散乱X線が減少すると、微細石灰化や乳腺構造などの細かい構造が見えやすくなります。

そのため、散乱線の減少によって細部の識別能が改善し、空間分解能の向上につながります。

したがって、3.空間分解能の向上も正しいです。

他の選択肢との区別

1.動きのボケ防止
乳房を圧迫すると乳房が固定されるため、動きのボケは減少します。
ただし、これは「固定による効果」であり、「散乱X線の減少」による画質改善ではありません。
そのため、本問の答えとしては不適切です。

2.雑音特性の向上
散乱X線の減少は主にコントラスト改善に関係します。
雑音特性は線量、検出器性能、量子雑音などの影響を強く受けるため、散乱X線減少の代表的な効果としては選びません。

3.空間分解能の向上
正しいです。
散乱X線が減ることで、細かい構造の見え方が改善します。

4.幾何学的ボケの減少
圧迫によって乳房が薄くなり、被写体と受像器の距離が短くなると、幾何学的ボケは減少します。
しかし、これは距離関係による効果であり、「散乱X線の減少」による効果ではありません。

5.コントラストの向上
正しいです。
散乱X線が減ると画像のかぶりが減り、乳腺や病変の濃度差が明瞭になります。

覚えるポイント

乳房圧迫の効果は複数ありますが、原因ごとに整理すると覚えやすいです。

散乱X線の減少による効果:

  • コントラストの向上
  • 細部描出の改善、すなわち空間分解能の向上

圧迫による別の効果:

  • 乳房固定による動きのボケ防止
  • 乳房厚の減少による幾何学的ボケの減少
  • 被ばく線量の低減

本問では、「散乱X線の減少」が問われているため、正答は 3 と 5 です。

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