78AM91|第78回 診療放射線技師国家試験 過去問
腹部の血管造影写真を別に示す。 正しい組合せはどれか。

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正解: 4
正答
4.エ 固有肝動脈
画像の見方
提示画像は腹部血管造影像です。
画像左下にRマーカーがあるため、画像左側が患者の右側、画像右側が患者の左側です。
したがって、画像左側は肝臓側、画像右側は脾臓側として考えます。
この造影像では、腹腔動脈から分岐する主要血管が描出されています。
腹腔動脈の主な分枝は、
- 左胃動脈
- 脾動脈
- 総肝動脈
です。
総肝動脈は肝臓側へ走行し、途中で胃十二指腸動脈を分岐した後、肝門部へ向かう固有肝動脈になります。
なぜエが固有肝動脈か
エは、肝臓側へ向かう太い動脈のうち、胃十二指腸動脈を分岐した後に肝門部へ上行する血管を示しています。
総肝動脈は、腹腔動脈から分岐して肝臓側へ走ります。
その後、下方へ向かう胃十二指腸動脈を分岐し、残った本幹が肝門部へ向かいます。
この胃十二指腸動脈分岐後の肝臓へ向かう血管が、固有肝動脈です。
画像では、エの矢印がこの部位を示しているため、エ=固有肝動脈が正しい組合せです。
各ラベルの確認
ア
アは画像右側、つまり患者左側へ蛇行して走る太い血管を示しています。
この走行は脾臓へ向かう脾動脈に一致します。
したがって、ア=左胃動脈ではありません。
イ
イは腹腔動脈の起始部付近、または腹腔動脈本幹に近い部位を示しています。
総肝動脈そのものとしては、より肝臓側へ向かう枝を考えます。
したがって、イ=総肝動脈は不適切です。
ウ
ウは総肝動脈から下方へ分岐する血管を示しています。
この位置関係から、胃十二指腸動脈に相当します。
右肝動脈は肝門部で固有肝動脈から分岐して肝内へ向かう枝なので、ウ=右肝動脈ではありません。
エ
エは胃十二指腸動脈を分岐した後、肝門部へ向かう血管です。
これは固有肝動脈に相当します。
したがって、エ=固有肝動脈は正しいです。
オ
オは腹腔動脈から肝臓側へ向かう太い血管の本幹を示しています。
この部位は総肝動脈に相当します。
腹腔動脈はより中枢側で、左胃動脈・脾動脈・総肝動脈へ分かれる根元の血管です。
したがって、オ=腹腔動脈ではありません。
選択肢の判定
1.ア 左胃動脈
誤りです。アは脾動脈に相当します。
2.イ 総肝動脈
誤りです。イは腹腔動脈本幹付近として考える位置です。
3.ウ 右肝動脈
誤りです。ウは下方へ向かう胃十二指腸動脈に相当します。
4.エ 固有肝動脈
正しいです。胃十二指腸動脈分岐後、肝門部へ向かう血管です。
5.オ 腹腔動脈
誤りです。オは総肝動脈に相当します。
覚えるポイント
腹腔動脈造影では、まず3大分枝を確認します。
- 左胃動脈:上方へ向かう比較的細い枝
- 脾動脈:患者左側、画像右側へ蛇行して走る
- 総肝動脈:患者右側、画像左側へ向かう
さらに総肝動脈は、
総肝動脈
↓
胃十二指腸動脈を分岐
↓
固有肝動脈
↓
右肝動脈・左肝動脈
と続きます。
本問では、エが胃十二指腸動脈分岐後に肝門部へ向かう血管を示しているため、固有肝動脈が正答です。
