78AM46|第78回 診療放射線技師国家試験 過去問
基礎医学大要運動器筋の構造と機能
肩関節の腱板を構成する構造で誤っているのはどれか。
解答・解説を見る
正解: 5
正答
5.上腕二頭筋長頭腱
問題のポイント
肩関節の腱板〈rotator cuff〉は、肩関節を安定させる4つの筋腱で構成されます。
腱板を構成するのは、
- 棘上筋腱
- 棘下筋腱
- 小円筋腱
- 肩甲下筋腱
の4つです。
したがって、腱板を構成しないものを選ぶ本問では、上腕二頭筋長頭腱が正答です。
なぜ上腕二頭筋長頭腱が誤りか
上腕二頭筋長頭腱は、肩関節内を通って上腕骨の結節間溝へ走行する腱です。
肩関節の安定化に関係し、肩関節疾患でもよく問題になりますが、腱板そのものには含まれません。
腱板は、肩甲骨から起こり上腕骨近位部に付着する4つの筋腱が、上腕骨頭を包むように形成する構造です。
上腕二頭筋長頭腱はこの4筋には含まれないため、腱板の構成要素ではありません。
他の選択肢との区別
1.棘上筋腱
正しい構成要素です。
棘上筋は肩甲骨の棘上窩から起こり、上腕骨大結節に付着します。肩の外転初期に重要です。
2.棘下筋腱
正しい構成要素です。
棘下筋は肩甲骨の棘下窩から起こり、上腕骨大結節に付着します。肩関節の外旋に関わります。
3.小円筋腱
正しい構成要素です。
小円筋は肩甲骨外側縁から起こり、上腕骨大結節に付着します。棘下筋と同じく外旋に関わります。
4.肩甲下筋腱
正しい構成要素です。
肩甲下筋は肩甲骨前面から起こり、上腕骨小結節に付着します。肩関節の内旋に関わります。
5.上腕二頭筋長頭腱
誤りです。
肩関節内を走行する重要な腱ですが、腱板を構成する4筋腱には含まれません。
覚えるポイント
腱板は英語の語呂で「SITS」と覚えると便利です。
- S:Supraspinatus=棘上筋
- I:Infraspinatus=棘下筋
- T:Teres minor=小円筋
- S:Subscapularis=肩甲下筋
上腕二頭筋長頭腱は肩関節疾患でよく出てきますが、腱板そのものではありません。
本問では、腱板を構成しない5が正答です。