77PM71|第77回 診療放射線技師国家試験 過去問
高エネルギー X 線の深部量百分率曲線の図を示す。 正しいのはどれか。 ただし、照射野は全て等しいものとする。

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正解: 4
正答
4
この問題のポイント
高エネルギー X 線の深部量百分率〈PDD〉曲線では、X 線エネルギーが高いほど深部まで届きやすいことを読み取ります。
照射野が同じ場合、基本的な関係は次の通りです。
- エネルギーが高いほど、最大線量深 dmax は深くなる
- エネルギーが高いほど、深部の PDD は高くなる
- エネルギーが高いほど、表面線量は低くなりやすい
- したがって、10 MV X 線は 4 MV X 線より深部線量が高い
図 4 は、この関係を正しく表しています。
解説
深部量百分率〈PDD:percentage depth dose〉は、最大線量を 100%として、各深さでの線量が何%になるかを示す曲線です。
高エネルギー X 線では、表面で最大線量になるのではなく、表面下のある深さで最大線量になります。この領域をビルドアップ領域と呼びます。
X 線エネルギーが高くなると、二次電子の飛程が長くなるため、最大線量深 dmax は深くなります。
つまり、同じ照射野で比較すると、
- 4 MV X 線:dmax が浅く、深部での減弱が大きい
- 6 MV X 線:4 MV と 10 MV の中間
- 10 MV X 線:dmax が深く、深部での PDD が高い
となります。
提示図の選択肢 4 では、4 MV、6 MV、10 MV の順に最大線量深が深くなり、深部では 10 MV の PDD が最も高く、4 MV が最も低くなっています。
したがって、選択肢 4 が正しいです。
画像でまず見るポイント
曲線を見るときは、まず 最大線量深 dmax の位置と深部での PDD の大小関係を確認します。
高エネルギーほど、ピークは深く、深部線量は高くなります。
ひっかけポイント
すべて最大値は 100%に正規化されているため、ピークの高さではなく、ピークの深さとピーク後の減弱のしかたを比較します。
選択肢の確認
1.誤り。
4 MV、6 MV、10 MV の最大線量深の差が十分に表されていません。高エネルギーほど dmax が深くなるという関係を正しく示す図としては不適切です。
2.誤り。
深部で 10 MV X 線の PDD が高くなる傾向はみられますが、表面近傍からビルドアップ領域にかけてのエネルギー依存性が不十分です。高エネルギーほど表面線量が低く、dmax が深くなる関係を最も適切に示す図ではありません。
3.誤り。
深部で 4 MV X 線の PDD が最も高く、10 MV X 線の PDD が最も低い関係になっています。これは実際とは逆です。高エネルギー X 線ほど深部まで届きやすく、深部 PDD は高くなります。
4.正しい。
4 MV、6 MV、10 MV の順に最大線量深が深くなっています。また、深部では 10 MV X 線の PDD が最も高く、6 MV、4 MV の順に低くなっています。高エネルギー X 線の PDD 曲線として適切です。
5.誤り。
深部で 4 MV X 線の PDD が最も高く、10 MV X 線の PDD が最も低い関係になっています。エネルギーが高いほど深部線量が高くなるという基本と逆です。
覚えるポイント
- PDD は、最大線量を 100%として深さ方向の線量変化を示します。
- 高エネルギー X 線では、表面ではなく体内の一定深さで最大線量になります。
- エネルギーが高いほど、最大線量深 dmax は深くなります。
- エネルギーが高いほど、深部 PDD は高くなります。
- 同じ照射野なら、深部での PDD は一般に 10 MV > 6 MV > 4 MV です。
