77PM38|第77回 診療放射線技師国家試験 過去問
硫酸バリウムを用いた注腸造影検査の適応で誤っているのはどれか。
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正解: 3
正答
3
この問題のポイント
この問題は、硫酸バリウムを用いた注腸造影検査の適応として誤っているものを選ぶ問題です。
大腸穿孔が疑われる場合、硫酸バリウムは腹腔内へ漏出すると重篤な腹膜炎を起こす危険があるため禁忌です。
解説
注腸造影検査は、肛門から造影剤を注入して大腸の形態や粘膜面を評価する検査です。
硫酸バリウムは、X 線吸収が高く、粘膜面の描出に優れた造影剤です。大腸癌、大腸ポリープ、憩室、炎症性腸疾患などの形態評価に用いられることがあります。
しかし、大腸穿孔がある場合には、腸管内の造影剤が腹腔内へ漏れます。硫酸バリウムが腹腔内へ漏出すると、バリウム腹膜炎を起こし、重篤化する危険があります。
そのため、穿孔が疑われる場合には硫酸バリウムは用いません。必要な場合は、水溶性ヨード造影剤の使用を検討します。
ひっかけポイント
「大腸を評価する検査だから大腸穿孔も見られる」と考えるのは危険です。
穿孔疑いでは、バリウム漏出による腹膜炎を避ける必要があります。
選択肢の確認
1.適応となり得ます。
大腸癌では、狭窄、腫瘤、粘膜不整、apple core sign などの形態評価に注腸造影が用いられることがあります。
2.適応となり得ます。
大腸憩室では、憩室の存在や分布を形態的に評価できます。ただし、急性憩室炎や穿孔が疑われる場合は慎重な判断が必要です。
3.誤り。
大腸穿孔では、硫酸バリウムが腸管外へ漏出し、重篤なバリウム腹膜炎を起こす危険があります。硫酸バリウム注腸造影の適応ではなく、これが正答です。
4.適応となり得ます。
潰瘍性大腸炎では、病変範囲、粘膜変化、鉛管状変化などの評価に注腸造影が用いられることがあります。ただし、重症例や中毒性巨大結腸症では穿孔リスクに注意します。
5.適応となり得ます。
大腸ポリープでは、隆起性病変や陰影欠損として描出されることがあります。粘膜面評価の対象になります。
覚えるポイント
- 硫酸バリウムは大腸粘膜の描出に優れます。
- 穿孔が疑われる場合、バリウムは禁忌です。
- バリウムが腹腔内へ漏れると、重篤な腹膜炎を起こすことがあります。
- 穿孔疑いでは、水溶性ヨード造影剤を検討します。
- 注腸造影では、疾患そのものだけでなく、穿孔リスクを必ず確認します。