76PM85|第76回 診療放射線技師国家試験 過去問
上部消化管造影写真を別に示す。 正しいのはどれか。

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正解: 4
正答
4
この問題のポイント
この問題では、上部消化管造影写真から 撮影体位と描出目的部位を判断します。
画像では、胃体部にバリウムが薄く付着し、空気で胃が拡張された 二重造影像として描出されています。
このような像は、胃体部の粘膜面、特に 胃体中部後壁の観察を目的とした撮影と考えます。
解説
上部消化管造影では、体位によってバリウムのたまり方と空気の入り方が変わります。
そのため、どの胃壁を観察しやすいかが変わります。
提示画像では、胃内に空気が入り、胃体部の粘膜ひだが比較的広く描出されています。
特に胃体部の中央付近に、バリウムが薄く付着した二重造影像がみられます。
これは、胃体部後壁の粘膜面を観察するための像として典型的です。
背臥位系の二重造影では、胃体部後壁にバリウムを付着させ、空気で胃を拡張することで、胃体中部後壁の粘膜変化を観察しやすくします。
一方、腹臥位では前壁側の描出を目的とすることが多く、この画像の目的とは合いません。
また、立位像であれば、バリウムが胃下部にたまり、空気とバリウムの水平面がより明瞭になります。この画像は立位で胃全体のバリウム貯留を観察している像ではありません。
噴門部は画像上でバリウムの重なりや胃上部の濃い造影により明瞭とはいえず、主目的とは考えにくいです。
胃角部小弯線が U 字状に明瞭に描出されている像でもありません。
画像でまず見るポイント
胃体部に薄いバリウム付着と空気による拡張があり、粘膜ひだが描出されています。
このような二重造影では、どの胃壁を目的にしているかを体位とバリウムの付き方から判断します。
ひっかけポイント
上部消化管造影では、同じ胃でも体位によって描出目的が変わります。
胃体部後壁は背臥位系の二重造影で観察しやすいと覚えます。
選択肢の確認
1.誤り。
腹臥位は胃前壁側の描出に用いられることが多い体位です。この画像は胃体中部後壁の二重造影を目的とした像として考えるのが適切です。
2.誤り。
立位像では、バリウムが重力で胃下部に貯留し、空気との水平面が目立ちやすくなります。この画像は立位での観察像ではありません。
3.誤り。
噴門部は画像上で明瞭に描出されているとはいえません。濃いバリウムの重なりもあり、噴門部の観察を主目的とした像ではありません。
4.正しい。
胃体部に二重造影像がみられ、胃体中部の粘膜面、特に後壁の描出を目的とした画像です。
5.誤り。
胃角部の小弯線が U 字状に明瞭に描出されている像ではありません。胃角部小弯線の形態評価を主目的とした画像ではなく、胃体中部後壁の描出が主目的です。
覚えるポイント
- 上部消化管造影では、体位で描出される胃壁が変わります。
- 二重造影では、バリウム付着と空気による拡張で粘膜面を観察します。
- 胃体中部後壁は背臥位系の二重造影で描出しやすい部位です。
- 腹臥位では前壁側の観察を考えます。
- 立位像ではバリウム貯留と水平面の出方を確認します。
