77PM28第77回 診療放射線技師国家試験 過去問

放射線治療技術学臨床放射線治療学放射線治療計画

放射線治療で正しいのはどれか。 2 つ選べ。

2つ選択
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正解: 1・3

正答

1、3

この問題のポイント

この問題は 2つ選べ です。

放射線治療では、標的体積の考え方、リスク臓器、治療計画 CT、平坦化フィルタ、粒子線治療の照射法を整理しておく必要があります。

特に重要なのは、PTV は CTV に位置ずれや体内移動のマージンを加えた体積であることです。

解説

放射線治療計画では、腫瘍や臨床的に治療すべき範囲を段階的に定義します。

CTV〈clinical target volume〉 は、画像で見える腫瘍だけでなく、顕微鏡的浸潤の可能性がある範囲を含めた臨床標的体積です。

PTV〈planning target volume〉 は、CTV に対して、患者セットアップ誤差、呼吸や臓器移動、日々の位置再現性のばらつきなどを考慮したマージンを加えた計画標的体積です。

そのため、PTV は通常 CTV より大きくなります。

また、リニアックの X 線では、平坦化フィルタを用いて照射野内の線量分布を平坦にします。平坦化フィルタを除いた FFF〈flattening filter free〉ビームでは、フィルタによる線量低下がなくなるため、線量率を上げることができます。

国家試験ではここを押さえる
GTV → CTV → ITV → PTV の順に、標的体積は必要に応じてマージンが加わります。
FFF ビームでは線量率が高くなる、という点も頻出です。

選択肢の確認

1.正しい。
PTV は CTV にセットアップ誤差や臓器移動などを考慮したマージンを加えた体積です。そのため、一般に PTV は CTV よりも大きくなります。

2.誤り。
PTV とリスク臓器〈OAR〉は解剖学的に重なることがあります。例えば頭頸部癌、前立腺癌、肺癌などでは、標的と正常臓器が近接または重複することがあります。治療計画では、腫瘍制御と正常組織障害のバランスを考えて線量制約を設定します。

3.正しい。
平坦化フィルタを除くと、フィルタによる X 線の吸収がなくなるため、線量率を上げることができます。FFF ビームは、定位放射線治療など短時間で高線量率を活かす治療で用いられます。

4.誤り。
放射線治療計画 CT では、腫瘍だけでなく、患者体輪郭、リスク臓器、照射野、線量計算に必要な範囲を含めて撮影する必要があります。FOV を腫瘍にできるだけ絞ると、体輪郭や正常臓器が欠け、線量計算の精度が低下します。

5.誤り。
粒子線治療のブロードビーム法では、照射野を形成するためにコリメータや補償フィルタなどが用いられます。コリメータが不要という記述は不適切です。

覚えるポイント

  • CTV は臨床的に治療すべき標的範囲です。
  • PTV は CTV に位置ずれや臓器移動のマージンを加えた体積です。
  • PTV とリスク臓器は重なることがあります。
  • FFF ビームでは平坦化フィルタを除くため、線量率を上げることができます。
  • 治療計画 CT では、腫瘍だけでなく体輪郭とリスク臓器を含む十分な FOV が必要です。
  • 粒子線治療のブロードビーム法では、照射野形成のためにコリメータなどを用います。

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