76PM18第76回 診療放射線技師国家試験 過去問

診療画像検査学診療画像検査MRI検査

生体内の代謝情報を取得できるのはどれか。

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正解: 5

正答

5

この問題のポイント

この問題では、MRI 関連技術のうち、生体内の代謝情報を取得できるものが問われています。

代謝物の種類や濃度情報をスペクトルとして評価できるのは **MR spectroscopy〈MRS〉**です。

解説

MR spectroscopy〈MRS〉は、MRI の原理を利用して、生体内に存在する代謝物の情報を取得する方法です。

通常の MRI は、主に形態や信号強度の違いを画像として表します。

一方、MRS では、組織内の代謝物が示す共鳴周波数の違いをスペクトルとして表示します。

脳 MRS では、代表的に次のような代謝物を評価します。

  • NAA〈N-acetylaspartate〉
    神経細胞の指標として用いられます。

  • Cho〈choline〉
    細胞膜代謝や細胞増殖に関係します。

  • Cr〈creatine〉
    エネルギー代謝の基準として扱われることがあります。

  • Lactate
    嫌気性代謝や虚血、腫瘍などで問題になります。

  • Lipid
    壊死や腫瘍性病変などで参考になります。

MRA は血管情報、FLAIR 像は脳脊髄液抑制画像、拡散強調像は水分子の拡散、MR hydrography は水成分を強調した管腔・液体構造の描出に用いられます。

ひっかけポイント
「代謝情報」という言葉が出たら、形態画像ではなく MRSを考えます。
MRA は血管、DWI は拡散、FLAIR は CSF 抑制、MR hydrography は液体構造です。

選択肢の確認

1.誤り。
MRA は血管を描出する MR angiography です。血流や血管形態の評価に用いられますが、代謝情報を取得する方法ではありません。

2.誤り。
FLAIR 像は脳脊髄液信号を抑制した T2 強調系の画像です。脳室周囲病変などの描出に有用ですが、代謝情報を得る方法ではありません。

3.誤り。
拡散強調像は水分子の拡散制限を評価する画像です。急性期脳梗塞などに有用ですが、代謝物スペクトルを得る方法ではありません。

4.誤り。
MR hydrography は水成分を強調して胆管、膵管、尿路、脊髄腔などの液体構造を描出する方法です。代謝情報の取得法ではありません。

5.正しい。
MR spectroscopy は、生体内の代謝物のスペクトルを取得し、代謝情報を評価できる方法です。

覚えるポイント

  • 代謝情報を取得できる MRI 技術は **MR spectroscopy〈MRS〉**です。
  • MRS では NAA、Cho、Cr、Lactate、Lipid などを評価します。
  • MRA は血管描出です。
  • FLAIR は脳脊髄液信号抑制画像です。
  • 拡散強調像は水分子の拡散を評価します。
  • MR hydrography は液体構造の描出に用います。

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