76AM1|第76回 診療放射線技師国家試験 過去問
核医学診療技術学放射性核種の製造核反応
ホウ素中性子捕捉療法〈BNCT〉での治療時に用いられる核反応はどれか。
解答・解説を見る
正解: 2
正答
2
この問題のポイント
ホウ素中性子捕捉療法〈BNCT〉で用いられる核反応を問う問題です。
BNCT では、腫瘍細胞に取り込ませた ホウ素10 に中性子を照射し、発生する高LET粒子で腫瘍細胞を障害します。
解説
BNCT の基本反応は、10B が熱中性子を捕獲して α 粒子と 7Li 原子核を放出する反応です。
反応は次のように表されます。
10B + n → 7Li + α
これを反応形式で表すと (n,α) です。
放出される α 粒子とリチウム原子核は飛程が短く、細胞レベルでエネルギーを集中して付与します。そのため、ホウ素を多く取り込んだ腫瘍細胞を選択的に傷害することが狙いになります。
ひっかけポイント
BNCT は中性子を使いますが、単に γ 線を出す中性子捕獲反応ではなく、α 粒子を発生させる反応を利用します。
選択肢の確認
1.誤り。
(d,n)は重陽子を入射して中性子を放出する反応です。BNCT の治療時に腫瘍細胞内で起こす主反応ではありません。
2.正しい。
BNCT では、ホウ素10に中性子が捕獲され、α 粒子が放出されます。したがって反応形式は (n,α) です。
3.誤り。
(n,γ)は中性子捕獲後に γ 線を放出する反応です。BNCT の細胞障害で中心となる反応ではありません。
4.誤り。
(n,p)は中性子入射により陽子を放出する反応です。BNCT のホウ素10反応ではありません。
5.誤り。
(p,d)は陽子入射により重陽子を放出する反応です。BNCT は陽子線治療ではなく、中性子捕獲反応を利用します。
覚えるポイント
- BNCT は 10B(n,α)7Li 反応を利用します。
- 発生する α 粒子と 7Li 原子核は高LETで飛程が短いです。
- 国家試験では、BNCT と (n,α)反応を直結して覚えます。