119F61第119回 医師国家試験 過去問

内科系内分泌・代謝甲状腺疾患

この患者の血液検査で高値と予想されるのはどれか。2つ選べ。

2つ選択
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正解: c・d

正解

c クレアチンキナーゼ

d LDLコレステロール

前提となる病態

前問の症例は、TSH 98μU/mL、FT4 0.1ng/dL という所見から、重度の原発性甲状腺機能低下症です。
甲状腺機能低下症では、筋代謝と脂質代謝の異常が起こるため、血液検査にも特徴が出ます。

高値になりやすい項目

c クレアチンキナーゼ

甲状腺機能低下症では甲状腺機能低下性ミオパチーを伴うことがあり、CKが上昇します。
筋症状が目立たなくても高値を示すことがあり、国試でよく問われます。

d LDLコレステロール

甲状腺ホルモンが低下すると、LDL受容体発現低下などを介してLDLコレステロールが上昇します。
本症例でも総コレステロール 288mg/dL とすでに高値であり、脂質代謝異常を支持します。

各選択肢の検討

  • a ALP
    誤りです。甲状腺機能低下症で特異的に高値になる項目ではありません。むしろ低めから正常のことが多く、少なくとも典型所見としては押さえません。

  • b アルブミン
    誤りです。甲状腺機能低下症そのものでアルブミン高値は一般的ではありません。

  • c クレアチンキナーゼ
    正しいです。筋代謝異常により上昇しやすい項目です。

  • d LDLコレステロール
    正しいです。甲状腺機能低下症では高LDL血症を伴いやすいことが重要です。

  • e 抗TSH受容体抗体〈TRAb〉
    誤りです。TRAbはBasedow病などの甲状腺機能亢進症で問題になる抗体です。本症例の病態とは逆です。

ひっかけポイント

甲状腺疾患の自己抗体といえば何でも陽性になりそうに見えますが、TRAbは亢進症側の抗体です。
甲状腺機能低下症で自己免疫を考えるなら、典型は抗TPO抗体や抗サイログロブリン抗体です。

まとめ

甲状腺機能低下症で高値を示しやすい代表は、CKLDLコレステロールです。
筋代謝異常と脂質代謝異常の組み合わせで覚えると整理しやすくなります。

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