117E50第117回 医師国家試験 過去問

内科系感染症中枢神経感染

尿検査、血液検査および血液培養を行った。検査結果を示す。 尿所見:蛋白(-)、糖(-)、潜血(-)。 血液所見:赤血球462万、Hb 14.2g/dL、Ht 42%、白血球11,300(好中球68%、好酸球1%、好塩基球0%、単球4%、リンパ球27%)、血小板28万。 血液生化学所見:総蛋白7.3g/dL、アルブミン4.9g/dL、総ビリルビン0.9mg/dL、直接ビリルビン0.2mg/dL、AST 24U/L、ALT 18U/L、LD 188U/L(基準120~245)、ALP 110U/L(基準38~113)、γ-GT 41U/L(基準8~50)、アミラーゼ130U/L(基準37~160)、CK 68U/L(基準30~140)、尿素窒素18mg/dL、クレアチニン0.6mg/dL、血糖98mg/dL、Na 138mEq/L、K 4.2mEq/L、Cl 97mEq/L。CRP 2.3mg/dL。 緊急で施行した頭部単純CTで明らかな異常を認めなかった。 次に行うべき検査はどれか。

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正解: c

正解

c 脳脊髄液検査

病態の整理

前問の時点で、この患者では髄膜炎が重要な鑑別でした。今回、

  • 発熱
  • 頭痛
  • 嘔吐
  • 炎症反応上昇
  • 血液培養提出済み
  • 頭部単純 CT で明らかな異常なし

という状況です。

次に行うべき検査

頭部 CT で大きな占拠性病変や明らかな出血が否定的であれば、次に行うべきは腰椎穿刺による脳脊髄液検査です。

脳脊髄液検査では、

  • 細胞数
  • 蛋白
  • グラム染色
  • 培養

などを調べ、細菌性髄膜炎、ウイルス性髄膜炎、その他の中枢神経感染症を鑑別します。

他の選択肢が適切でない理由

a 脳波検査

けいれんや意識障害の評価では有用ですが、この症例で最優先の検査ではありません。

b 心エコー検査

感染性心内膜炎などでは使いますが、この臨床像の第一選択ではありません。

d 針筋電図検査

末梢神経、筋疾患の検査であり、今回の症状とは結びつきません。

e 上部消化管内視鏡検査

嘔吐はありますが、問題の本質は消化管症状ではなく、中枢神経感染症の鑑別です。

ひっかけポイント

「頭部 CT が正常なら安心」と考えるのは誤りです。髄膜炎では CT が正常でも十分ありえます。

国試では、
発熱性頭痛 → 髄膜刺激症状確認 → CT で大きな禁忌がなければ腰椎穿刺
という流れを押さえることが重要です。

覚えるポイント

この症例で次に行うべき検査は、脳脊髄液検査です。
なお、実臨床では細菌性髄膜炎が強く疑われる場合、治療開始を遅らせないことも重要です。

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