116F73|第116回 医師国家試験 過去問
外科系消化器外科消化管癌・腫瘍外科
腹部造影CTで転移なし。後日入院し治療時の下部消化管内視鏡像を別に示す。 この患者に行われたのはどれか。
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正解: e
正解
- e 内視鏡的粘膜下層剥離術
解説
この患者に行われたのは**内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)**です。
ESD は、病変周囲を切開したうえで粘膜下層を剥離しながら一括切除する手技です。大きめの表在性腫瘍や、一括切除が必要な病変で重要になります。
ESD を選ぶ理由
大腸の表在性腫瘍では、病変の大きさや形態によっては一括切除が必要です。
一括切除できると、病理で
- 切除断端
- 深達度
- 脈管侵襲
などを正確に評価しやすくなります。
各選択肢の検討
a 内視鏡的硬化療法
誤りです。食道静脈瘤などの治療で用いる手技です。b 内視鏡的異物除去術
誤りです。異物誤飲などで行う処置です。c 内視鏡的粘膜切除術
誤りです。EMR も表在病変に行いますが、大きい病変や一括切除が必要な病変では限界があります。d アルゴンプラズマ凝固
誤りです。止血や表面焼灼に用いられることが多く、根治的切除手技ではありません。e 内視鏡的粘膜下層剥離術
正しいです。粘膜下層を剥離して一括切除する手技です。
EMR と ESD の違い
EMR
- 比較的小さい病変に向く。
- 分割切除になることがある。
ESD
- より大きい病変でも一括切除を目指せる。
- 手技は難しいが、病理評価に有利である。
覚えるポイント
- ESD は、病変周囲切開と粘膜下層剥離がキーワードである。
- EMR は簡便だが、大きい病変では一括切除が難しいことがある。