116D4|第116回 医師国家試験 過去問
内科系内分泌・代謝副腎疾患
先天性副腎皮質過形成症の維持療法中に発熱を呈した場合、初期対応として適切なのはどれか。
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正解: d
正解
d 糖質コルチコイドの増量
解説
先天性副腎皮質過形成症では、副腎皮質ホルモンの補充療法中であっても、発熱、感染、手術、外傷 などのストレス時には通常量では不足することがあります。
そのため初期対応として重要なのは、糖質コルチコイドを増量すること です。
いわゆる ストレス量投与 を考えます。
なぜ増量が必要か
この疾患では、ストレス時に必要なコルチゾール分泌を十分に増やせません。
そのままにすると、
- 嘔吐
- 脱水
- 低血圧
- 低血糖
- ショック
などを来し、副腎クリーゼ に進む危険があります。
各選択肢の検討
a 水分制限
誤りです。
むしろ脱水に注意が必要で、水分制限は不適切です。b 抗菌薬投与
誤りです。
細菌感染が明らかであれば必要になることはありますが、問題が問うている 初期対応 として最優先なのはステロイド増量です。c 利尿薬静注
誤りです。
脱水や循環不全を悪化させるおそれがあります。d 糖質コルチコイドの増量
正しいです。
ストレス時にはまずこれを考えます。e グルコース・インスリン療法
誤りです。
高カリウム血症の緊急対応などで用いる治療であり、この問題の初期対応ではありません。
ひっかけポイント
- 発熱があると「まず抗菌薬」と考えたくなりますが、この疾患では ストレス時の副腎不全予防 が重要です。
- 国試では、副腎不全が背景にある患者の発熱、嘔吐、手術 といった場面で、ステロイド増量 を即座に連想できることが大切です。
覚えるポイント
- 先天性副腎皮質過形成症
- 発熱、感染、手術
- 糖質コルチコイド増量
この3点をセットで覚えます。