119C072|第119回 歯科医師国家試験 過去問
歯科臨床保存修復学
接着性モノマーと被着体との結合様式を模式図に示す。 このモノマーは、加水分解後、脱水縮合で結合している。 該当するのはどれか。1 つ選べ。

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正解: c
正答
c
この問題のポイント
加水分解でシラノール基を生じ、シリカ系材料表面と脱水縮合するモノマーはシランカップリング材のγ-MPTSです。
解説
γ-MPTSのアルコキシシラン部分は水により加水分解されてシラノール基となり、ガラスやシリカ系セラミックス表面の水酸基と脱水縮合してシロキサン結合を形成します。反対側のメタクリロイル基はレジンと共重合します。
この二官能性によって、無機質と有機質の間を化学的に結びます。被着体に応じて、リン酸系、硫黄含有、シラン系モノマーを使い分けます。
画像の確認
実画像の構造式はメタクリレート基からプロピル鎖を介してシラン基へ続き、加水分解したシラノールが被着体表面とSi–O結合を形成している。この二官能性シランカップリング剤はγ-MPTSである。
選択肢の確認
a.MDP
誤り。
MDPはリン酸基をもち、ハイドロキシアパタイトや金属酸化物と化学結合します。シランの脱水縮合機構ではありません。
b.MMA
誤り。
MMAはメタクリル酸メチルで、シランカップリング作用をもちません。
c.γ-MPTS
正しい。
γ-MPTSは加水分解後にシリカ表面と脱水縮合し、レジン側とはメタクリロイル基で重合します。
d.Bis-GMA
誤り。
Bis-GMAはコンポジットレジンの代表的な高粘度ベースモノマーです。
e.VBATDT
誤り。
VBATDTは硫黄を含み、主に貴金属への接着に用いる機能性モノマーです。
覚えるポイント
- γ-MPTSはシランカップリング材です。
- シリカ系セラミックスとレジンを結びます。
- MDPはリン酸基、VBATDTは硫黄基で被着体が異なります。