119C034|第119回 歯科医師国家試験 過去問
35 歳の男性。下顎右側第一大臼歯のメタルインレー脱離による審美不良を主訴 として来院した。痛みがないためそのままにしていたという。打診痛はなく、歯髄 電気診で生活反応を示した。診察の結果、セラミックインレー修復を行うこととし た。初診時の口腔内写真(別冊No. 8A)とエックス線画像(別冊No. 8B)を別に示す。 窩洞形成を行うにあたって考慮すべき事項はどれか。2 つ選べ。

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正解: b・e
正答
b、e
この問題のポイント
セラミックは脆性材料であるため、応力集中を避ける線角部の曲面化と、破折を防ぐ十分な材料厚さが必要です。
解説
セラミックインレー窩洞では、鋭い内部線角や薄い修復体を避けます。鋭角部は応力集中を生じ、咬合力による亀裂の起点になります。窩洞内面を滑らかにし、材料に必要な厚さを確保します。
金属インレーのような機械的保持だけに依存せず、接着操作を前提とした形態にします。窩縁斜面は薄いセラミック辺縁を作るため、原則として付与しません。
画像の確認
実画像Aでは下顎右側第一大臼歯に大きな咬合面・隣接面窩洞があり、残存歯質には鋭い内部線角と薄い咬頭部が残る。Bで根尖病変はみられない。脆性材料のセラミックを破折させないよう内部線角を丸め、インレー体に十分な厚みを与える。
選択肢の確認
a.窩縁斜面の付与
誤り。
窩縁斜面を付与するとセラミック辺縁が薄くなり、破折しやすくなるため避けます。
b.線角部の曲面化
正しい。
内部線角を丸めて応力集中を減らし、修復体の破折を防ぎます。
c.補助的保持形態の付与
誤り。
溝などの補助的保持形態は応力集中や歯質削除を増やします。接着性を利用するセラミックインレーでは原則として不要です。
d.歯肉縁上の歯肉側窩縁の設置
誤り。
歯肉縁上に設定できれば清掃性や接着操作に有利ですが、本問でセラミック窩洞に固有の必須事項として選ぶ項目ではありません。
e.インレー体への十分な厚みの付与
正しい。
咬合力に耐えられるよう、インレー体に十分な厚みを確保します。
覚えるポイント
- セラミック窩洞は鋭角を避けます。
- 窩縁斜面を付与せず、バットジョイントを基本にします。
- 材料厚さの不足は破折につながります。