118D039第118回 歯科医師国家試験 過去問

歯科臨床歯内療法学

44 歳の男性。下顎右側第二大臼歯遠心部歯肉の腫脹を主訴として来院した。3 年前に下顎右側智歯を抜去し、1 年前から腫脹を繰り返していたがそのままにして いたという。初診時の口腔内写真(別冊No. 13A、B)とエックス線画像(別冊 No. 13C)を別に示す。歯周組織検査結果の一部を表に示す。 舌 側* ⑥ ④ ④ ④ 3 ④ 歯 種 7 6 頰 側* ⑧ 3 ④ ④ 3 4 動揺度** 0 0 * :プロービング深さ(mm) 〇印:プロービング時の出血 ** :Miller の判定基準 7 に行う治療法で適切なのはどれか。2 つ選べ。

118D039の問題画像
2つ選択
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正解: c・e

正答

c、e

この問題のポイント

深い歯周ポケットと垂直性骨欠損が残る場合は、直視下で根面処置を行うフラップ手術と、条件が整えば歯周組織再生療法を検討します。

解説

歯周基本治療後にも深いポケットと骨内欠損が残る場合、フラップ手術で病変部を明視し、肉芽組織の除去と根面のデブライドメントを行います。骨壁数や欠損形態が適していれば、エナメルマトリックスタンパク質を応用して歯周組織再生を図ります。

画像の確認

実画像A・Bでは下顎右側第二大臼歯遠心部に歯肉腫脹があり、遠心部の清掃しにくい形態がみられる。Cでは同部に限局した垂直性骨欠損があり、8 mmの深いポケット所見と対応する。直視下で欠損を処置するフラップ手術と、垂直性骨欠損に対するエナメルマトリックスタンパク質の応用が適する。

選択肢の確認

a.ENAP
この条件では適切ではありません。
ENAPは歯周ポケット内壁の除去を目的とする処置で、深い骨内欠損に対する直視下再生療法としては不十分です。

b.歯肉切除術
この条件では適切ではありません。
歯肉切除術は歯肉性ポケットなどに適しますが、骨内欠損を伴う部位では骨形態への対応ができません。

c.フラップ手術
正答。適切です。
フラップ手術は病変部を明視し、根面処置と骨欠損への対応を行えるため適切です。

d.歯肉弁根尖側移動術
この条件では適切ではありません。
歯肉弁根尖側移動術はポケット除去と付着歯肉確保に用いますが、再生を目指す骨内欠損では第一選択ではありません。

e.エナメルマトリックスタンパク質の応用
正答。適切です。
エナメルマトリックスタンパク質は適応のある骨内欠損で歯周組織再生を促すために用います。

覚えるポイント

  • 深い残存ポケットと骨内欠損ではフラップ手術を検討します。
  • 再生療法の適応は欠損形態と清掃状態で判断します。
  • 再生療法でも基本治療とプラークコントロールが前提です。

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