118B084|第118回 歯科医師国家試験 過去問
歯科臨床歯内療法学
64 歳の女性。下顎左側第二小臼歯の歯肉腫脹を主訴として来院した。2 週前に 腫れに気付いていたが、痛みがないためそのままにしていたという。初診時の口腔 内写真(別冊No. 29A)とエックス線画像(別冊No. 29B)を別に示す。 診断に必要なのはどれか。3 つ選べ。

3つ選択
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正解: a・d・e
正答
a、d、e
この問題のポイント
歯肉腫脹の診断では、病変が歯髄・根尖由来か歯周組織由来かを区別するため、打診、歯髄電気診、歯周ポケット検査を組み合わせます。
解説
打診は主に歯根膜の炎症を評価します。歯髄電気診は歯髄神経の反応を調べ、失活歯か生活歯かを判断する手掛かりになります。歯周ポケット検査では、全周性の歯周炎か、歯根破折などを疑う限局性の深いポケットかを確認します。
一つの検査だけで確定せず、問診、視診、触診、画像と合わせて診断します。
画像の確認
実画像では、下顎左側第二小臼歯の頰側歯肉に瘻孔様の小隆起があり、X線像では隣接する修復歯と歯槽骨の関係が写っている。歯原性病変の原因歯と歯周状態を絞るため打診、歯髄電気診、歯周ポケット検査を行う正答a・d・eに対応する。
選択肢の確認
a.打 診
正しい。
打診痛の有無から根尖部歯根膜や辺縁歯周組織への炎症波及を評価します。
b.透照診
誤り。
透照診は歯冠亀裂や前歯部の透過性変化などに有用ですが、本症例の歯肉腫脹の基本診断として優先する検査ではありません。
c.麻酔診
誤り。
麻酔診は疼痛部位を特定しにくい場合に局所麻酔で原因歯・領域を絞る検査です。本症例は無痛性腫脹であり、必要性が低いです。
d.歯髄電気診
正しい。
歯髄電気診で歯髄反応を評価し、歯髄壊死に由来する根尖病変かどうかを判断します。
e.歯周ポケット検査
正しい。
歯周ポケットの深さと分布を調べ、歯周病変、歯内歯周病変、歯根破折などを鑑別します。
覚えるポイント
- 打診は歯根膜、歯髄電気診は歯髄反応を評価します。
- 限局性の深いポケットは歯根破折などを疑う手掛かりです。
- 歯内由来と歯周由来を複数検査で鑑別します。