118B011|第118回 歯科医師国家試験 過去問
社会歯科法規・医療制度
患者の自己決定権の行使を促進するのはどれか。1 つ選べ。
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正解: d
正答
d
この問題のポイント
患者の自己決定権を実質的に保障する中心的な手続が、インフォームド・コンセントです。
解説
インフォームド・コンセントは、医療者が診断、治療目的、方法、利益、危険性、代替案、治療しない場合の見通しなどを説明し、患者が理解したうえで自発的に意思決定する過程です。
単に同意書へ署名を得ることではありません。質問できる環境を整え、患者の価値観や希望を確認し、意思決定能力に配慮することが重要です。
医療倫理上のポイント
医療者が最善と考える治療を一方的に決めるのではなく、患者が十分な情報を得て自分の価値観に基づいて選択できるよう支援します。
選択肢の確認
a.医師の裁量権の拡大
誤り。
医師の裁量権が一方的に拡大すると、患者の選択より医療者の判断が優先される可能性があり、自己決定権の促進には直結しません。
b.パターナリズムの推進
誤り。
パターナリズムは、患者の利益を理由に医療者が判断を主導する考え方です。患者の自己決定を制限する方向に働くことがあります。
c.医療提供の効率性の確保
誤り。
医療提供の効率性は重要ですが、効率性の確保それ自体が患者の自己決定権を促進する仕組みではありません。
d.インフォームド・コンセントの取得
正しい。
インフォームド・コンセントにより、患者は必要な情報を理解し、自分の価値観に基づいて治療を選択できます。
e.コミュニティ・オーガナイゼーションの実践
誤り。
コミュニティ・オーガナイゼーションは地域住民の組織化や地域課題の解決に用いる公衆衛生・地域福祉の方法です。個々の患者の治療選択を直接保障する手続ではありません。
覚えるポイント
- インフォームド・コンセントは説明・理解・自発性・同意の過程です。
- 同意書への署名だけでは不十分です。
- 患者の価値観に基づく意思決定を支援します。