117B005|第117回 歯科医師国家試験 過去問
歯科臨床歯内療法学
再植歯のアンキローシスでみられる特徴的な所見はどれか。1 つ選べ。
解答・解説を見る
正解: a
正答
a
この問題のポイント
歯のアンキローシスは、歯根膜が失われ、歯根と歯槽骨が直接結合した状態です。
解説
再植歯では歯根膜が広範囲に損傷すると、歯根と歯槽骨の間に骨性癒着が生じます。歯根膜による緩衝がなくなるため、打診時には高く澄んだ金属音を認め、歯の動揺は低下します。
成長期では周囲の歯槽骨が成長してもアンキローシス歯は萌出できないため、低位化することがあります。さらに置換性吸収が進行し、歯根が徐々に骨へ置き換わることがあります。
ひっかけポイント
アンキローシスでは動揺が増えるのではなく、むしろ減少します。
選択肢の確認
a.打診での金属音
正しい。
歯根膜が失われて歯根と骨が直接結合するため、打診で高い金属音を認めます。
b.歯の動揺度の増加
誤り。
アンキローシス歯は骨と癒着しているため、動揺度は一般に減少します。
c.くさび状欠損の進行
誤り。
くさび状欠損は主に歯頸部の非う蝕性歯質欠損であり、アンキローシスの特徴的所見ではありません。
d.歯髄電気診の閾値低下
誤り。
歯髄電気診の閾値は歯髄の感覚反応を評価するもので、歯根膜の骨性癒着を示す特徴的所見ではありません。
e.歯肉退縮による根面露出
誤り。
歯肉退縮による根面露出は歯周組織やブラッシングなどと関連し、アンキローシスに特異的ではありません。
覚えるポイント
- アンキローシスでは歯根膜が消失し、歯根と骨が癒着する。
- 打診で金属音を認め、動揺は低下する。
- 成長期では低位化や置換性吸収に注意する。