117A059|第117回 歯科医師国家試験 過去問
基礎歯科医学歯科理工学
コバルトクロム合金ワイヤーをベンディング後に加熱する目的はどれか。 2 つ選べ。
2つ選択
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正解: b・d
正答
b、d
この問題のポイント
コバルトクロム合金ワイヤーは、ベンディング後の適切な熱処理により時効硬化し、弾性限を高められます。
解説
コバルトクロム合金は、加工後に所定の温度で熱処理すると析出・時効硬化が起こり、強さや弾性限が上昇します。矯正用ワイヤーでは、曲げ加工で付与した形態を維持しながら、より大きな弾性範囲を得る目的で利用されます。
弾性係数は材料固有の剛性を表し、一般的な熱処理で大きく低下させることが目的ではありません。超弾性は主にニッケルチタン合金の相変態に由来します。
選択肢の確認
a.成形性の促進
誤り。
ベンディングは加熱前に行っており、加熱の主目的は成形性を促進することではありません。
b.弾性限の上昇
正しい。
時効硬化により弾性限が上がり、永久変形しにくくなります。
c.超弾性の発現
誤り。
超弾性は主にニッケルチタン合金のマルテンサイト変態による性質で、コバルトクロム合金の加熱目的ではありません。
d.時効硬化の発現
正しい。
加熱により時効硬化を発現させ、機械的性質を改善します。
e.弾性係数の低下
誤り。
弾性係数を低下させることが目的ではありません。弾性限と弾性係数は別の物性です。
覚えるポイント
- Co-Crワイヤーの熱処理:時効硬化と弾性限上昇。
- 超弾性:Ni-Ti合金。
- 弾性限は永久変形開始、弾性係数は材料の剛性を表します。