117A005|第117回 歯科医師国家試験 過去問
基礎歯科医学病理・微生物・免疫
炎症性サイトカインの産生を抑制するのはどれか。1 つ選べ。
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正解: e
正答
e
この問題のポイント
炎症反応を抑える内分泌因子として、糖質コルチコイドであるコルチゾールを選びます。
解説
コルチゾールは副腎皮質束状層から分泌される糖質コルチコイドです。細胞内受容体を介して遺伝子発現を調節し、NF-κBやAP-1など炎症関連転写因子の作用を抑えます。その結果、IL-1、IL-6、TNF-αなどの炎症性サイトカイン産生、炎症細胞の遊走、血管透過性などが抑制されます。
合成副腎皮質ステロイドも同じ機序による抗炎症・免疫抑制作用を利用して、口腔粘膜疾患や全身性炎症性疾患の治療に用いられます。
選択肢の確認
a.インスリン
誤り。
インスリンは血糖を低下させ、糖・脂質・蛋白代謝を同化方向へ導くホルモンです。代表的な炎症性サイトカイン抑制ホルモンではありません。
b.ガストリン
誤り。
ガストリンは胃酸分泌や胃粘膜増殖を促進する消化管ホルモンです。
c.チロキシン
誤り。
チロキシンは甲状腺ホルモンで、基礎代謝や成長発育に関与します。
d.エストロゲン
誤り。
エストロゲンには免疫系への多面的作用がありますが、本問で代表的な抗炎症ホルモンとして選ぶものではありません。
e.コルチゾール
正しい。
コルチゾールは糖質コルチコイドで、炎症性サイトカインの転写や炎症細胞機能を抑制します。
覚えるポイント
- コルチゾールは副腎皮質の糖質コルチコイドです。
- 炎症性サイトカイン、プロスタグランジン、炎症細胞遊走などを抑えます。
- 長期・大量のステロイドでは感染、創傷治癒遅延、骨代謝異常に注意します。