116D053|第116回 歯科医師国家試験 過去問
歯科臨床小児歯科学
3 日前から38.5℃の発熱と歯肉腫脹がみられた小児の口腔内写真(別冊No. 17) を別に示す。検査の結果、単純ヘルペスウイルスの感染を認めた。 考えられるのはどれか。1 つ選べ。

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正解: f
正答
f
この問題のポイント
発熱、びまん性歯肉炎、多発性口腔内小水疱・潰瘍と単純ヘルペスウイルス感染の組合せから診断します。
解説
小児の初感染による単純ヘルペスウイルス1型感染では、発熱や全身倦怠感に続いて、歯肉の強い発赤・腫脹と口腔内全体の水疱・びらんが出現します。これは疱疹性歯肉口内炎です。
ヘルパンギーナはコクサッキーウイルスなどが原因で、主に軟口蓋・口峡部へ小水疱を生じます。帯状疱疹は再活性化で、通常は神経支配に沿って片側性に現れます。
画像の確認
実画像では、上下顎の歯肉がびまん性に強く発赤・腫脹し、口腔粘膜には小さなびらんが散在し、口唇周囲の皮膚にも複数の痂皮性病変がみえる。38.5℃の発熱と単純ヘルペスウイルス陽性を合わせると、後方口腔だけの病変ではなく初感染による疱疹性歯肉口内炎が合う。
選択肢の確認
a.水 痘
誤り。水 痘は水痘・帯状疱疹ウイルスによる全身性発疹性疾患です。
b.風 疹
誤り。風 疹は風疹ウイルスによる発疹、リンパ節腫脹などが中心です。
c.麻 疹
誤り。麻 疹では発熱、発疹、Koplik斑などがみられます。
d.帯状疱疹
誤り。帯状疱疹は水痘・帯状疱疹ウイルスの再活性化で、神経支配に一致する片側性病変を示します。
e.ヘルパンギーナ
誤り。ヘルパンギーナはエンテロウイルス、主にコクサッキーウイルスが原因で、後方口腔に病変が集中します。
f.疱疹性歯肉口内炎
正しい。疱疹性歯肉口内炎は単純ヘルペスウイルス初感染による発熱、歯肉炎、多発性口腔病変を特徴とします。
覚えるポイント
- HSV初感染は疱疹性歯肉口内炎です。
- びまん性歯肉炎が重要な鑑別点です。
- ヘルパンギーナは口峡部、帯状疱疹は片側性です。