115C055|第115回 歯科医師国家試験 過去問
歯科臨床歯周病学
学童期における歯肉退縮の好発部位はどれか。 1つ選べ。
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正解: b
正答
b
この問題のポイント
学童期の歯肉退縮は、萌出中の永久前歯、薄い歯槽骨・歯肉、叢生、異常な唇側位置、ブラッシングなどが関係し、下顎前歯部に好発します。
解説
下顎前歯部は、唇側歯槽骨が薄く、付着歯肉幅も狭いことがあります。混合歯列期から永久歯列初期には、永久切歯が唇側へ萌出したり、叢生によって歯列弓外へ位置したりすると、歯根を覆う骨と歯肉がさらに薄くなります。
この状態に強いブラッシング圧、歯肉辺縁に近い小帯付着、プラーク性炎症などが加わると、歯肉退縮が生じやすくなります。
小児の歯肉退縮では、ただちに外科治療を行うのではなく、歯の萌出、歯列の変化、清掃方法、炎症、咬合を評価します。成長や矯正治療によって改善する場合もあります。
選択肢の確認
a.上顎前歯部
誤り。
外傷性ブラッシングなどによる退縮は起こり得ますが、学童期に最も好発する部位ではありません。
b.下顎前歯部
正しい。
唇側骨と歯肉が薄く、永久切歯の萌出位置、叢生、ブラッシングなどの影響を受けやすいため、学童期の歯肉退縮が好発します。
c.上顎犬歯部
誤り。
犬歯の唇側転位などで局所的退縮を生じることはありますが、学童期全体で最も頻度が高い部位ではありません。
d.上顎臼歯部
誤り。
臼歯部にも退縮は生じますが、学童期の代表的好発部位ではありません。
e.下顎臼歯部
誤り。
下顎臼歯部でも炎症やブラッシングによる退縮は起こり得ますが、下顎前歯部ほど典型的ではありません。
覚えるポイント
- 学童期の歯肉退縮は下顎前歯部に多くみられます。
- 薄い唇側骨、叢生、唇側転位、ブラッシング圧が関係します。
- 小児では成長・萌出・歯列変化を含めて経過を評価します。